W杯でも影響か「使うことは許されない」 GK負傷時、CKに変化…審判委員長「非常に不公平だと」
審判委員長コッリーナ氏が現行ルールに言及
北中米共催ワールドカップ(W杯)に向けていくつかのルールが改正されている中、国際サッカー連盟(FIFA)の審判委員長ピエルルイジ・コッリーナ氏は「GKの負傷を戦術的なタイムアウトとして使うことは許されない」と英公共放送「BBC」に語っている。
日本代表が5月31日に行った国際親善試合アイスランド戦では、交代ボードが表示されてから10秒以内に交代を命じられた選手がピッチ外に出なければ新たな選手が1分以上経過した次のアウトオブプレーまでピッチ内に入れないという新ルールにより、アイスランドが10人になっている間に日本が先制ゴールを決めた。また、試合中にはスローインの準備が整ってから5秒以上の経過により、相手チームのスローインになる場面もあった。
こうしたプレーの迅速化を求めるルール改正に加え、コッリーナ氏は「(W杯出場の)48チームすべての監督を集めてワークショップを開催し、審判は積極的に行動すると伝えました」として、「GKが負傷して地面に倒れている場合、両チームがベンチに戻ることは許されないだろう。GKが負傷するのはやむを得ないが、それぞれの監督とのタイムアウトのために試合を離れる権利はない」として、場合によってはGKが負傷を装って戦術的なタイムアウトを取る行為を禁止する方針を明かしている。
フィールドプレーヤーの負傷はそのままプレーが継続されるか、担架などでピッチ外に運び出されてプレーが再開される。しかし、GKはそのポジションの特殊性からゲームを停止して状態の確認が行われる。近年では、それを利用するような行為があると指摘されていた。
また、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による得点シーンのチェックについて、インプレーになる直前までがレビューの対象になる方向性にあることを明らかにした。これまではコーナーキックなどの際に、ボールがインプレーになる前の行為はレビューの対象外だったが、これによってキック前に攻撃側の選手が守備側の選手を弾き飛ばすなどして優位性を確保してゴールにつなげた場合、VARの介入とオンフィールドレビューによりコーナーキックのやり直しによる再開となる場合が発生する。
これは攻撃側のファウルにのみ適用され、守備側のファウルには適用されないものだという。コッリーナ氏は「守備側の選手が守備を妨害された状態でゴールが認められるのは、非常に不公平だと考えています」として、「攻撃側による明らかにルールを違反したブロックの目的は、守備側の選手が守備を行うのを阻止することだ」と、このVARを使用したレビュー範囲拡大について説明した。
また、先日来の話題になっていた、相手選手と対立が起こった際などにシャツなどで口元を覆って発言する行為がレッドカードの対象になることも合わせ、この追加的な事項についてはW杯で導入された後に、ルールを司る国際サッカー評議会(IFAB)と最終的な評価を行い全世界的なルールになるのかどうかが決まるという。(FOOTBALL ZONE編集部)
