40代の共働き夫婦で、貯蓄は「600万円」です。「老後には2000万円必要」と聞くたび不安になるのですが、同世代の家庭はどれくらい貯めているのでしょうか?
2人以上の世帯の平均貯蓄額は1984万円
総務省統計局の「家計調査報告 貯蓄・負債編 2024年(令和6年)」によると、2024年における「2人以上の世帯」の平均貯蓄額は1984万円でした。2018年以降は右肩上がりで金額が増えています。なお中央値は1189万円で、年間収入は656万円でした。
さらに対象を絞って、「勤労者世帯」で見ると平均貯蓄額は1579万円です。中央値は947万円で、年間収入は790万円でした。勤労者世帯の方が年間収入は高くなっています。
平均値のみを見ると、どちらのケースでも平均貯蓄額が1500万円超であり、今回の「600万円」は少ない水準といえます。
しかし平均値は極端に高い数値や低い数値が存在するときに、その数値に全体が引っ張られてしまう傾向があり、実情を反映していないことが珍しくありません。
実際、2人以上の世帯全体の世帯分布を詳しく見ると、平均値の1984万円を下回る世帯が約3分の2も存在していることが分かりました。
40代の世帯では平均貯蓄額は1314万円
今回のケースでは40代の共働き世帯が登場します。そこで40代における貯蓄現在高も見てみましょう。
同じ統計によると、年代別の平均貯蓄現在高は表1の通りです。
表1
出典:総務省統計局「家計調査報告 貯蓄・負債編 2024年(令和6年)」を基に筆者作成
40~49歳の世帯では、平均貯蓄額が1314万円でした。40歳未満と比較すると高いですが、50歳以上と比較すると数百万~1000万円以上低い数値です。
ただし、1314万円は平均値です。中央値が分からないため、今回のケースの600万円が全体の中でとりわけ低い額になるかは断定できません。
貯蓄額600万円で老後生活は大丈夫?
総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2024年(令和6年)結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯において、平均的な非消費支出と消費支出の合計額は、28万6877円でした。
年金を含む収入は25万2818円であり、収支バランスはマイナス3万4058円です。このマイナスが毎月発生する場合、600万円を取り崩していけば約176ヶ月(約14.6年間)持つ計算になります。
この計算を基に、仮に65歳からカウントするならば80歳前後までしかマイナス分をおおよそカバーできません。病気や事故にともなう医療費・介護費などを踏まえると、貯蓄600万円では心許ないといえるでしょう。
ただし、収支バランスは世帯により異なるため、実際にはプラスの世帯も存在し得ます。そのため貯蓄が600万円しかなくても、当面は工面できるケースも考えられます。
総務省統計局の調査によると40代の平均貯蓄額は1314万円
総務省統計局の調査によれば、世帯主が40代の世帯における平均貯蓄額は1314万円です。今回のケースの600万円より高い水準ですが、あくまで平均値であり、中央値はさらに低い可能性があります。
現時点で貯蓄額が600万円しかなくても、今後は増えていくかもしれません。収支バランスは世帯により異なる点もあることを踏まえると、現時点で600万円しかないからといって、過度にあせる必要はないと考えられます。
出典
総務省統計局 家計調査報告 貯蓄・負債編 2024年(令和6年)平均結果の概要(二人以上の世帯)(1~3、10ページ)
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2024年(令和6年)結果の概要(18ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

