逗子市が高さ制限を一部緩和する市街地。1階を店舗とする形態のマンションで歩道に面した空地の整備を誘導していく=22日、逗子市内

 神奈川県逗子市は、マンションや商業施設の乱開発を防ぐ「まちづくり条例」についてマンションの戸数制限や駅前市街地の高さ制限を一部緩和するため施行規則を7月に改正する方針を固めた。厳しいマンション規制で広大な敷地があってもマンションではなく老人ホームが増え、現役世代のファミリー層の流入が進まず、人口減少の一因となっていた。多様な住宅需要を促しながらも「住宅の街」の閑静な環境との両立を目指す。

 まちづくり条例は2002年に施行され、開発事業者に周辺住民への周知する義務を課すなど「市民参画のまちづくり」を進めてきた。条例施行規則ではマンション建設の際に戸数などを具体的に制限している。

 現行の戸数制限では近隣商業地域の場合、マンション1室当たり70平方メートル以上必要で、平均的な所得のファミリー層では手が届きにくくなっているという。結果としてマンション建設が進まず、代わりに戸建ての持ち家が増加。23年の国の調査で逗子は戸建てが65・8%を占め、県平均(40・7%)を大きく超えた。

 市によると、最近10年で1千平方メートルを超える開発計画のうち、マンション2件に対し、老人ホームは6件。条例制定時は人口約6万人の維持を想定していたものの、人口減少に歯止めがかからず、現在は5万5千人を下回る状況が続いている。