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11日に静岡で30度超えの真夏日を記録するなど、今夏の暑さが今から気になるところだ。

気象庁は10日に、エルニーニョ現象が夏頃に発生する可能性が高まっていると発表した。米海洋大気局(NOAA)によれば、エルニーニョの中でもとくに強力な「スーパーエルニーニョ」の可能性を指摘する声も上がっている。

太平洋赤道域で海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象をエルニーニョ現象と呼ぶ。一般的に、エルニーニョ発生時の日本は冷夏や暖冬になりやすいと言われているが、気象庁はそれでも今夏の日本付近が高温になる可能性が高いとの予報を出している。

2023年のエルニーニョ発生時は、世界平均気温が観測史上最高を更新した。そのエルニーニョの残り香で、2024年も記録を更新した。2023~25年は、観測史上「最も暑い3年間」とする報告もあり、東京の年間猛暑日も増えている。

今年はエルニーニョの予兆がすでに世界中で出ている。アメリカでは3月19日、アリゾナ州で43.3℃を記録し、アメリカの3月の最高気温を更新した。アフガニスタンでは4日、全土で洪水・土砂崩れ・落雷が発生し、過去10日間で77人が死亡と発表。イタリアでは数日間にわたる大雨が原因で、7日に大規模な地滑りが発生し、主要な交通網が寸断された。

最強エルニーニョ発生の可能性

米ニューヨーク州立大学の教授は、「過去140年で最強のエルニーニョ現象が発生する可能性がある」と指摘しており、今年はこれからどうなってしまうのか。

猛暑は自然災害のみならず、経済にも大きな打撃を与える。例えば、日本では2023年産の米は不作となった。一等米の比率が59.6%と、2004年以降で最低水準。2024年の「令和の米騒動」の一因にもなったと考えられる。

テレビ朝日「モーニングショー」に出演した三重大学大学院の立花義裕教授は、2026年に起こりうることを次のように予測する。

「台風はゆっくり動く、勢力が強い、迷走する。これらにより、被害が長引くということ。雨は梅雨だけでなく、真夏にも強い雨が増えるので、線状降水帯のような豪雨が各地で降る可能性がある」

異常気象ともいわれるこれらの現象は、地球温暖化が一因であると考えるべきで、立花教授はこう話す。

「これを機に化石燃料に依存した社会構造から再生可能エネルギーの普及拡大や脱炭素のような方向にかじを切るべき」

仮に、今年から強力に脱化石燃料依存を進めたとして、その効果が見える形で出るのは50年後か100年後か、数百年後か……。そこに地球環境問題を考える難しさがある。それでも取り組みを続けなければならないのだが。

文/横山渉 内外タイムス