「もっと早く始めていれば…」と後悔する前に。2026年度改正、NISAが〈全世代利用可能〉な新制度へ。資産30億円の父が断言「子どものための運用資金は月1000円でも十分」
2026年度の税制改正で、全世代がNISAを利用できる制度への移行が検討されるなど、子どものための資産形成に改めて注目が集まっています。とはいえ、いざ始めようと思っても「口座の作り方がわからない」「子どもにお金を移すと税金がかかるのでは?」といった疑問が湧いてきますよね。そこで本記事では、『子どもが自力で1億円貯められるようになる本 人生がイージーモードになるはじめてのインデックス投資』(KADOKAWA)著者で資産30億円の投資家マサニー氏が、親子で証券口座を開設する方法や贈与税のリスクを下げる工夫まで、子どものための資産形成を始める前に知っておきたい知識をまとめて紹介します。
全世代が利用できる制度へ?期待が高まる、NISAのさらなる拡充
NISAの利用は18才からとなっていますが、2026年1月現在、金融庁の要望により、全世代がNISAを利用できる制度への移行が検討されています(2023年に廃止になったジュニアNISAは18才まで引き出せない不便さなどから利用がひろがりませんでしたが、新しい制度では使いやすさが期待されています)。
これが実現したら、子どもの資産を非課税で運用できるようになります。教育資金や将来の蓄えなど、資産形成の選択肢がふえるということです。改正内容については未確定の部分が多いですが、こうした制度の拡充は、資産形成をうながす追い風になると思います。
子どもの資産運用に充てるお金は「月1000円」でも十分
親としては、こうした制度をぜひ積極的に使っておきたいところです。ただ「現実問題、いくら子ども用に投資する?」というなやみもありますよね。子どものために親が用意する運用資金は、月1000円でも十分だと思います。まずは、親の生活基盤をしっかりさせることがなにより大事だからです。
それよりも、子ども自身でおこづかいやお年玉をインデックス投資に入れる経験をして、複利の力を小さなころから感じておくことが重要です。1億円貯めるには、子どもが自立してからコツコツ自分で積み立てていく必要があるからです。
親名義のNISAをすでに利用している場合は、自分の口座に入れる分のお金から、子ども用の資金を数パーセントとっておくくらいで十分ではないでしょうか。家庭の状況に合わせて、むりなく資産形成のプランを立てたらいいと思います。
ネット証券で子どもの「証券口座」を開設する方法は…
次のページからは、証券口座の開設の流れをまとめました。子どもの未成年口座は2つのステップで開くことができます。
1.保護者の総合証券口座を開設する。
2.子どもの未成年口座を開設する。
口座は、SBI証券や楽天証券などのネット証券がおすすめです。ここでは、SBI証券を例に口座開設方法を紹介しています。NISAになんとなく乗り遅れてしまったという人も、この機会にはじめれば親子の口座が一気につくれて便利です。
【親】「証券総合口座」を開設するまでの10STEP
■STEP1
SBI証券のトップページの「口座開設」をクリックし、メールアドレスを登録する
■STEP2
メールボックスに届いた「認証コード」を入力する
■STEP3
居住地国、氏名、生年月日、住所、電話番号などの個人情報を入力する
■STEP4
特定口座(証券会社が税務処理をしてくれる口座)の選択で「SBI証券に任せる(特定口座源泉徴収あり)」を選択する
[図表1]SBI証券で証券総合口座を開設する流れ(STEP1〜4) 出典:『子どもが自力で1億円貯められるようになる本 人生がイージーモードになるはじめてのインデックス投資』(KADOKAWA)より抜粋※キャプチャは2025年11月時点
■STEP5
NISA口座申し込みの「新規きで開設する」を選択する
■STEP6
住信SBIネット銀行の申し込みの有無を選択する
■STEP7
SBI新生銀行の申し込みの有無を選択する。申し込む場合は詳細情報を入力する
■STEP8
預り金自動スィープサービス(対象の銀行のスィープ専用預金残高をSBI証券における株式等の買い付け代金に充当できるサービス)の申し込みを選ぶ
■STEP9
SBI証券ポイントサービスのポイントを選ぶ
[図表2]SBI証券で証券総合口座を開設する流れ(STEP5〜9) 出典:『子どもが自力で1億円貯められるようになる本 人生がイージーモードになるはじめてのインデックス投資』(KADOKAWA)より抜粋※キャプチャは2025年11月時点
■STEP10
各種規約や入力内容を確認したのち、口座開設方法(ネットがおすすめ)を選択したら申し込み完了
【子】「未成年口座」を開設するまでの5STEP
■STEP1
こども口座トップページから「こども口座開設」をクリックして、親の証券口座の取引パスワードを入力する
■STEP2
親権者権者情報、子どもの個人情報(居住地国、氏名、生年月日、住所、電話番号など)の個人情報を入力する
[図表3]SBI証券で未成年口座を開設する流れ(STEP1〜2) 出典:『子どもが自力で1億円貯められるようになる本 人生がイージーモードになるはじめてのインデックス投資』(KADOKAWA)より抜粋※キャプチャは2025年11月時点
■STEP3
特定口座(証券会社が税務処理をしてくれる口座)の選択で「SBI証券に任せる(特定口座源泉徴収あり)」を選択する
■STEP4
SBI証券ポイントサービスのポイントを選ぶ
[図表4]SBI証券で未成年口座を開設する流れ(STEP3〜4) 出典:『子どもが自力で1億円貯められるようになる本 人生がイージーモードになるはじめてのインデックス投資』(KADOKAWA)より抜粋※キャプチャは2025年11月時点
■STEP5
各種規約や入力内容を確認したのち、口座開設方法(ネットがおすすめ)を選択したら申し込み完了
未成年口座に入金する際の注意点
未成年口座には、基本的に親名義の口座からの入金ができません。SBI証券の場合、入金の際に「振込依頼人名」と「証券口座名義人」が一致している必要があります。各証券会社のホームページに即時入金・リアルタイムなどの方法がのっているので、ご自身でお調べのうえ進めてください。
「年間110万円以内」も危険?…贈与税がかかるリスクを下げる「2つ」の工夫
いざ「子どもにあげよう」といって資金を移動させると、贈与税がかかる場合があります。子どもが自由に使えるお金として資金を贈与する場合、その額を年間110万円以内におさめれば、基本的には非課税です。「であれば、毎年110万円を子どもにあげ続ければ、贈与税はかからないのでは?」と思いますよね。ここからが注意したいポイントです。
仮に毎年110万円を20年間など長期にわたって積立するとします。一見問題ないように見えますが、これも定期贈与とみなされ課税対象になるケースがあります。
こうしたリスクを下げるには、2つの工夫が必要です。1つめは、毎年同額・同時期の入金を避けること。同じサイクルを繰り返すと、定期的にお金をあげていると判断されて贈与対象とみなされやすいからです。
2つめは、毎年都度「贈与契約書(『その年に〇円あげると双方が合意した』ことをのこす書面)」をつくって子どもに署名してもらうことです。特に親子間の場合は「本当に子どもが合意したのか?」の証拠がわかりにくいため、客観的な書面があると安心です。子どもが幼児のうちは親権者が代筆し、小学生以上であれば本人に名前を書いてもらい、一緒に口座の画面を見て「自分のお金がここにある」と把握させることが大切です。
ただ、最終的には税務署が判断することになるので、こうした工夫をすれば確実だというわけではありません。
マサニー
投資家
