「独りで死ぬのはイヤだ!」48歳・年収200万円の漫画家が直面した“婚活”と“男性機能”のリアル<漫画>
 48歳・年収200万円の漫画家が本気の婚活に挑んだ実録コミックエッセイ『独りで死ぬのはイヤだ』(集英社)。著者の中川学さんは、コロナ禍で過酷な闘病を体験したことから、1人でいることに危機感を覚え、婚活を決意。

 中川さんは婚活を続けるなかで、女性だけでなく男性たちからも影響を受けることがあったそうです。街コンで出会った消極的な男性や、亡き妻への愛を語る年配の男性など、他者との出会いを通じて、中川さんの価値観は少しずつ変わっていきました。

 全3回の最終回となる今回は、赤裸々に描かれた男性機能の低下や、婚活を経て気づいた「本当に求めていたもの」について、中川さんに話を聞きました。

※本記事は全3回のうちの3本目です

◆婚活で出会った「男性」が教えてくれたこと

――街コンなどで他の婚活中の男性に出会ったことで、反面教師になったことはありますか?

中川学さん(以下、中川):自分で参加したはずなのに、ずっとスマホを見ていたり「俺、そんなにガツガツしてないし」といった冷めたスタンスの男性が時々いたんです。せっかく勇気を出して参加したのなら、もっと楽しめばいいのに……と。

 そういう人がいると現場がお通夜のような空気になってしまうので、僕はなんとか盛り上げようと必死でしたね。あの消極的な姿勢は真似したくないな、と強く感じました。

――逆に、いい影響を受けた出会いもあったのでしょうか。

中川:作中にも描きましたが、街コンで出会った年配の男性が、亡くなった奥様への深い愛を語っていた姿には、すごく感動しました。「愛されること」を追い求めるよりも、こんなふうに誰かを全力で愛せる人生のほうが豊かなんじゃないか。そう思わせてくれる大切な出会いでした。

◆バイアグラ処方の葛藤。48歳、男性読者から届いた意外な反響

――作中では、加齢による男性機能の低下についても非常に率直に描かれています。

中川:婚活を始める前に新型コロナにかかったあと、一時的に完全に反応しなくなったことがあり、当時は絶望的な気持ちになりました。人生で初めてのことだったのでびっくりしましたね。

 その後、一度は復活したのですが、婚活で出会った女性といざ深い関係になろうとした時、最後まで役目を果たせなくて……。

――そのあとバイアグラを処方してもらうまでの葛藤が、すごく伝わってきました。

中川:迷ったけど病院に行ってよかったなと思います。今もお守りみたいな感じでバイアグラは持っています。

「悩んでいる人たちの代弁者になりたい」と思っていたわけではないんですけど、このエピソードは男性読者から割と評判がよかったですね。「励まされた」と言う人や「自分はまだマシだと安心した」という方もいて嬉しかったです。

――女性に引かれるかもしれない、という怖さはありませんでしたか?

中川:むしろ、ぶっちゃけて描いた方がスッキリすると思ったんです。漫画でさらけ出した僕を、それでも「いいよ」と言ってくれる人と出会えるなら、それが一番手っ取り早いじゃないですか。

 また、自分自身のサイズについてもコンプレックスがあったのですが、先日対談した女芸人さんに相談したら「サイズなんて関係ないですよ!」と力強く断言していただいて。その言葉には本当に救われましたね。

◆「婚活」で気づいた、本当に求めていたもの

――婚活を経験したことで、ご自身のなかで変化したことはありますか?

中川:婚活をやってみて、自分はコミュニケーションが苦手だと思っていたけど、意外に人に会って楽しく会話したりできるんだと感じるようになりました。

 そして何より、「実は自分は、結婚そのものがしたかったわけじゃないのかもしれない」と気づいたんです。僕は、結婚して家族というグループを作り、所属することで安心したかっただけだったと思うんです。僕が求めていたのは、家族自体ではなく、グループや組織に所属することで得られる安心感だったんです。