人気者なのにアンチがいない人に共通…タモリさんに学ぶ「敵を作らずにのんびり生きる"たった1つ"の方法」
※本稿は、内藤誼人『タモリさんに学ぶ「人生のたたみ方」』(廣済堂出版)の一部を再編集したものです。
■私たちは、相手によって対応を変える人が好きではない
相手によって対応を変えるのをやめましょう。偉い人や地位の高い人にはペコペコしているのに、後輩や部下にはものすごく冷たい人がおりますが、そういう人ほど嫌われてしまうからです。
職場では紳士的なふるまいをしているのに、飲食店の店員に対しては横柄な態度をとる人もおります。そういうふるまいはとても嫌われるので注意してください。だれに対しても丁寧な態度をとらなければなりません。
タモリさんはというと、だれに対しても等距離というか、同じような付き合いをしているようです。
タモリさんと同じ事務所の後輩のプリンプリンの田中章さんは、次のように述べています。
(『タモリ読本』 2014 洋泉社MOOK)
私たちは、相手によって対応を変える人が好きではありません。
オランダにあるライデン大学のルース・フォンクは、上司に対してはコーヒーを持っていってあげたり、こびへつらったりするくせに、部下に対しては挨拶されても返さないような人物のプロフィールを読ませて、どれくらい好ましいと思うかと聞いてみたところ、相手によって対応を変える人が一番嫌われることをあきらかにしています。
たとえ冷たくとも、上司にも部下にも同じような態度をとっている人はというと、相手によって対応を変える人よりも好ましく評価されました。だれに対しても冷たいのなら、まだ許されるようです。
相手によって態度を変えるのはダメです。
時折、お酒を飲むと態度が豹変する人もおりますが、そういう人も気をつけたほうがいいでしょう。「酔っていたから」というのは、言い訳になりません。
私たちは、態度や行動が一貫している人が好きなのであって、態度が変わる人には嫌悪感を抱きやすいことも覚えておくとよいでしょう。
誰からも好かれる人は、相手によって対応を変えない人
■タモリだけがなぜかあまり叩かれない理由
芸能人やタレント、あるいはスポーツ選手は、少し売れて有名になってくると、「あいつは最近生意気だ!」などとアンチに叩かれることが多くなります。
ところが、タモリさんはというと、あれほどの売れっ子なのに、なぜかあまり叩かれません。これはいったいどうしてなのでしょうか。
その理由は、タモリさんがものすごく謙虚だから。
芸能界の大御所であるにもかかわらず、タモリさんは偉ぶることがありません。いや、偉ぶるどころか、卑屈すぎるのではないかと思うくらいに謙虚です。
タモリさんが謙虚であることは、ご自身のことを次のように評していることからも推察できます。
(『週刊明星』 1982年3月25日号 p56)
ホメられると照れてしまうのでこんなことを言っているのかもしれませんが、それでもタモリさんが謙虚なことがよくわかります。
■自分を大きくではなく、むしろ小さく見せる
普通の人は、偉くなるにつれてどんどんイヤな人間になっていくものです。傲慢で、鼻持ちならない人間になっていくのですね。ところが、タモリさんは逆。芸能界の大御所とか、ビッグ3などと言われるようになっても、決して偉ぶりません。
そういう謙虚さがあるからこそ、タモリさんに対するアンチが生まれないのではないでしょうか。
みんながタモリさんのファンになってしまうのは、タモリさんがびっくりするほど謙虚だから。謙虚な人は敵を作りません。
ノーザン・イリノイ大学のステファニー・ヘナガンは、4つの会社の不動産販売員について調査し、社内賞をとったりする優秀な花形販売員ほど、謙虚であることをあきらかにしています。
優秀な人は同僚たちから妬みや怒りなどの不快感を持たれやすいのですが、優秀であっても謙虚なアピールをしている人は、敵を作らずにすませられるのです。

私たちは、つい見栄を張って、自分を大きく見せようとしてしまうことが多いのですが、本当は自分を大きく見せようとするのではなく、むしろ小さく見せたほうがいいのかもしれません。そのほうが敵を作らず、のんびりと生きていけます。
謙虚な人は、敵を作らずに生きられる
■粗暴であっても人から信頼感を勝ち取る人の特徴
女性は男性とデートしているとき、自分に対してはものすごく紳士的にふるまってくれても、店員さんに横柄な態度をとったり、汚い言葉を吐いたりすると、非常にガッカリしてしまうものです。
人によってころころと態度を変える男性は、そのうち自分に対してもひどい態度をとるようになるのではないかと女性は疑ってしまうのです。
人付き合いにおいて大切なのは一貫性。
粗暴な性格なら、粗暴でもいいのです。粗暴であることで一貫しているのなら、「あの人はそういう人」ということですみます。少なくとも、だまされたとか、裏切られたと相手は思いません。
紳士的にふるまったり、粗暴にふるまったりと二面性があるのがいけないのであって、たとえ悪い性格でも(怒りっぽいとか、能天気であるとか、おバカさんであるとか)、それでずっと一貫しているのなら、まだしも信用できますし、それに慣れてしまえばかえって付き合いやすいというものです。

カリフォルニア大学のポール・シンドラーは、ある製薬会社の社員にアンケートをお願いし、職場の対人信頼感において、重要性のランキングをつけてみました。
その結果、一番人気は「誠実さ」、2位は「有能性」(仕事ができること)、3位は「忠誠心」、そして4位に「一貫性」という順番になりました。ちなみに5位は「性格がオープンであること」です。
1位の「誠実さ」も、言ってみれば「裏表がない」ということで、4位の「一貫性」と類似の概念だと考えることができます。一貫していることは、人から信頼感を勝ち取るのにとても重要だといえるでしょう。
■相手が大物だからといって卑屈にならない
タモリさんは相手によって態度を変えません。テリー伊藤さんは、タモリさんのことをつぎのように形容しています。
(『THE21』 2014年6月号 p111)
タモリさんは相手が大物だからといって卑屈になりませんし、相手がデビューしたての若者であっても丁寧な態度で接します。決して、人によって態度を変えない。タモリさんが信頼されるのもよくわかります。
信用されたいのなら、できるだけだれに対しても等しい態度をとるようにしましょう。年が若いからといって冷たい言葉をぶつけるとか、重役だからといってペコペコしていたら、年をとってからだれからも信用されなくなってしまいます。
だれに対しても同じ態度をとるのが、人から信頼されるコツ
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内藤 誼人(ないとう・よしひと)
心理学者
慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。立正大学客員教授。有限会社アンギルド代表。社会心理学の知見をベースに、心理学の応用に力を注ぎ、ビジネスを中心とした実践的なアドバイスに定評がある。『心理学BEST100』(総合法令出版)、『人も自分も操れる!暗示大全』(すばる舎)、『気にしない習慣』(明日香出版社)、『人に好かれる最強の心理学』(青春出版社)など、著書多数。
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(心理学者 内藤 誼人)
