by 李 季霖

ファウンドリ大手のTSMCが、アメリカ・アリゾナ州にある新工場で、NVIDIAのAIチップの製造を行う方向で交渉を進めていると、ロイターが報じました。

Exclusive: TSMC in talks with Nvidia for AI chip production in Arizona, sources say​ | Reuters

https://www.reuters.com/technology/tsmc-talks-with-nvidia-ai-chip-production-arizona-sources-say-2024-12-05/

TSMC is reportedly in talks with Nvidia to make Blackwell GPUs in Arizona - Blackwell silicon needs to be shipped back to Taiwan for assembly | Tom's Hardware

https://www.tomshardware.com/pc-components/gpus/tsmc-is-reportedly-in-talks-with-nvidia-to-make-blackwell-gpus-in-arizona-blackwell-silicon-needs-to-be-shipped-back-to-taiwan-for-assembly

ロイターに情報を提供した関係者3人によると、TSMCはアリゾナ州フェニックス近郊に建設した新工場のFab 21でBlackwellを製造することについてNVIDIAと協議しており、既に2025年初頭に生産を開始する準備を進めているとのことです。

NVIDIAが2024年3月に発表したBlackwellは、これまでTSMCの台湾工場で生産されてきました。チャットボットの応答といったタスクを30倍高速にできるこのチップには、生成AIや高速コンピューティング関連の顧客からの旺盛な需要があるとNVIDIAは述べています。

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Blackwellをアメリカで製造することについて、技術系サイトのTom's Hardwareは「Blackwellは4nmクラスに相当するTSMCのカスタム4NPプロセス技術で製造されており、Fab 21は4nmおよび5nmクラスの生産ノードでチップを製造するよう設計されているため、Blackwellの製造を台湾の工場からFab 21へと移行するのは比較的容易でしょう」と述べました。

この協議は秘密事項であるため、関係者は身元を明かしませんでした。ロイターはTSMCとNVIDIAにコメントを要請しましたが、両社とも応じませんでした。

TSMCとNVIDIAの交渉がまとまれば、2025年に稼働を開始する予定のFab 21が新しい顧客を確保できることになります。

関係者3人のうち2人は、AppleおよびAMDのFab 21の顧客です。AppleとAMDもロイターの取材に応じませんでした。



by Fritzchens Fritz

2人の関係者によると、Fab 21には高性能チップの製造に不可欠なパッケージング技術である「Chip-on-Wafer-on-Substrate(CoWoS)」機能がないとのこと。Fab 21ではBlackwellの前工程を生産できますが、TSMCのCoWoS生産能力はすべて台湾にあるため、完成させるには台湾に送り返してパッケージングする必要があります。

これにはアメリカから台湾への輸送コストがかかるものの、「もともとAIサーバーのほとんどは台湾で組み立てられているため、これが大きな物流上の問題になることはないでしょう」とTom's Hardwareは指摘しました。