「 オフィス勤務 への復帰命令」に憤慨する社員、上司はどう向き合うべきか

記事のポイント
オフィスへの復帰に対する社員の消極性が広まっており、自主性やスケジュールの決定権を奪われるとして憤りを感じている。
オフィスへの復帰が有益な場面としてチームの結束強化、プロジェクトのキックオフ、新人研修などが挙げられ、透明で率直なコミュニケーションがスムーズな転換に不可欠である。
中間管理職をやらなければいけないことは対面勤務日に具体的に何をすべきかを納得できる形で説明することであり、時には本音で話すことも部下の信頼を得るのに大事である。
オフィスへの復帰に対する社員の消極性が広まっており、自主性やスケジュールの決定権を奪われるとして憤りを感じている。
オフィスへの復帰が有益な場面としてチームの結束強化、プロジェクトのキックオフ、新人研修などが挙げられ、透明で率直なコミュニケーションがスムーズな転換に不可欠である。
中間管理職をやらなければいけないことは対面勤務日に具体的に何をすべきかを納得できる形で説明することであり、時には本音で話すことも部下の信頼を得るのに大事である。
オフィスへの復帰を義務付けられた社員は、強いプレッシャー感じて自らオフィスに復帰する社員と比べ、復帰に関して憤りを感じる可能性が2倍に上ることが、ベターアップ(BetterUp)の調査で明らかになった。この調査は、過去1年間に長時間のオフィス勤務についた米国の1000人以上の会社員を対象に行われたもの。
社員は不当に扱われたと感じ、一方で幹部はいらだちを募らせ、同じ相手に不満を訴える――そう、中間管理職に向けてだ。「決定を下すのは組織の上層部だが、決定をうまく機能させるための調整を担うのは中間管理職だ。決定に伴う結果を方向づけ、時に嫌われるこうした命令にどんな意図があるのかを伝えなくてはならない」と、ガートナー(Gartner)でアドバイザリー担当バイスプレジデントを務めるブレント・カッセル氏は言う。「加えて、彼らには社員のウェルビーイングを高水準に維持するという、困難な仕事ものしかかる」と、同氏は述べる。
対面勤務がもっとも有益となる3つの場面
ベターアップの調査では、オフィスへの復帰を命じられた社員の約20%は、上司が自分たちのために動いてくれると信じていなかった。だが、リモートから対面への転換において、もっとも重要な役目を担うのはおそらく直属の上司だと、専門家は指摘する。
オフィスへの復帰に関する目下の課題は、対面勤務日に具体的に何をすべきかを企業が決定するプロセスであり、社員に対するこうした期待を納得できる形で明確に説明することだ。これもまた中間管理職の務めであるが、効果的な説明を行うことで、社員の憤りをある程度抑えることができる。「毎週水曜日にはチーム全員に集まってもらう、と言うのは結構だが、具体的に水曜日に何をするつもりなのか?」と、カッセル氏は問いかける。
また、「管理職は、チームが対面で集まってどんな会合や活動をするのか、そこでどのような重要なタスクを完了でき、どんな目標を達成できるのかを明確化しなくてはならない」と、カッセル氏は言う。マイクロソフト(Microsoft)のリポートは、こうした状況こそが「成否を分ける瞬間」であるとしている。
マイクロソフトは社内データに基づき、対面勤務がもっとも有益となる3つの場面を挙げている。それは、チームの結束強化、プロジェクトのキックオフ、新人研修だ。ベターアップの調査において、命令によってオフィス勤務に戻った社員は、「透明かつ率直なコミュニケーションがスムーズな転換に不可欠だ」と答えた。
大事なのは本音を話すこと
「管理職にもうひとつアドバイスをするなら、本音で話し、自分自身も難しい立場にいることを隠さないことが大切だ」と、ベターアップに所属する行動科学者のクリスティ・レイングルーバー氏は言う。「公然と憤りをあらわにして、直属の部下の不満に油を注ぐことは避けなくてはならないため、難しい綱渡りではある」と同氏は話し、「だが、上司が本音で話しているとわかれば、たとえそれが夢物語を否定するものであっても、信頼と良好な関係の構築に大いに役立つ」と主張する。
このことは、とりわけ子育て中の管理職が同じく子育て中の直属の部下を抱えている場合によく当てはまる。ベターアップの調査では、オフィスへの復帰を命じられた子育て中の社員は、そうでない社員と比べて決定に憤りを感じる可能性が3倍に上ったという。
「上司も同じ悩みを抱えていると知っていれば、どう対処しているかをもっと気兼ねなく尋ねることができる。たとえば、子どもたちを学校に迎えに行く時間を捻出する秘訣を聞くというように」と、レイングルーバー氏は語った。
[原文:How managers can handle employee return-to-office resentment]
Hailey Mensik(翻訳:的場知之/ガリレオ、編集:島田涼平)
