絶好機を逃がして叫ぶポップ。3戦連発3得点の絶対的エースをもってしても、母国の早期敗退を防げなかった。(C)Getty Images

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 女子サッカー界に衝撃が走った。優勝候補の一角を担ったドイツ女子代表がワールドカップで初となるグループステージ敗退。母国メディアからは不甲斐ない戦いぶりに批判の嵐が吹き荒れている。

 現地8月3日、オーストラリア&ニュージーランド共催の女子ワールドカップはグループステージ最終日を迎え、グループHの2試合が開催された。勝てば問題なく突破が決まるドイツだったが、格下の韓国を相手に先制される苦境に立たされて痛恨の1−1ドロー。同勝点で並んでいたモロッコが首位コロンビアに勝利したため、ドイツは3位に転落してしまい、まさかの早期敗退が確定したのだ。

 ドイツのサッカー専門誌『Kicker』は「傲慢さが生んだ歴史的敗北だ」と手厳しく断じた。「誰も予想しえない結末となったが、いま思えば必然だったのかもしれない」と記し、次のように論じている。

「選手層の薄さは致命的だった。結局は右サイドバックの問題を解決できず、大会前のテストマッチでもろくなトライがなされなかった。CBにしても怪我明けのヘゲリンクに望みを託すばかりで、不安定な守備を露呈。前線のポップ、セントラルMFのオーバードルフ、GKのフロムスら数少ないワールドクラスに頼るばかりで、人材の底上げを疎かにしたツケだ」

 さらに同誌はチームの闘う姿勢にも疑問を投げかける。「韓国戦では相手チームの選手にデュエルでほとんど負けていた。勝利への執念は十分だったのか」と指摘し、「初戦でモロッコに6−0で勝ったのは素晴らしかった。だがそれでも、チームが潜在的に抱えていて不安を解消することはできなかった。監督も選手も強がった発言を繰り返し、チームが順調であると強調したが、自身を過大評価していたに過ぎない。DFB(ドイツ・サッカー連盟)も放任していた」と評する。
 
 大会前にはベトナム、ザンビアとのテストマッチが組まれた。それも「フォス=テッケレンブルク(監督)は有意義に活用できなかかった」とし、「もっとさまざまな選手をさまざまなポジションで起用すべきだったし、4バックだけではない守備体系も模索すべきだった」と悔やむ。そのうえで「キャンプ地ではコアラと遊んだり、カンガルーに餌をあげたり、クジラを見学したり、ビーチを散策したり。振り返れば、そのように悠長に時間を費やしている場合ではなかった」と続けた。

 昨年夏の欧州選手権で準優勝を飾り、ドイツ国内でも3度目のワールドカップ制覇に期待は高まるばかりだった。『Kicker』誌は「すべてが水泡に帰した。傲慢さによってもたらされたこの敗北をどう受け止めるか。フォス=テッケレンブルクは進退を明らかにしておらず、現在の代表チームと選手たちが今後どうなるのかはまだ分からない」と伝えている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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