「金城武の木」が「奉茶樹」に変更 地域住民、旧名称の使用継続願う 台湾

写真拡大

(台東中央社)東部・台東県は5日までに、「金城武の木」として知られる県池上郷のアカギの木の名称を「奉茶樹」に変更し、旧名称を公務で使用しないよう関係各所に通知した。池上郷長は5日、旧名称を引き続き使用できるよう、俳優の金城武さんの所属事務所に働きかけるとしている。

木は2013年に金城さんが出演するエバー(長栄)航空のCMに登場したのをきっかけに脚光を浴び、人気の観光スポットになった。県交通・観光発展処の統計によれば、16年から22年末までにこの木を訪れた人は約587万人に上り、周辺地域に大きな経済効果をもたらしている。

だが県の観光情報サイト「台東観光旅遊網」で先日、木の名称が「奉茶樹」に変更され、エバー航空が先月29日に開いた木の関連イベントでも「奉茶樹」の名称が使われた。同航空の孫嘉明総経理(社長)はイベントの際、契約の期限が過ぎたために旧名称が使用できなくなったと説明。同航空の広報担当者も中央社の取材に、同航空は10年前にすでに「奉茶樹」と名付けていたと回答していた。「奉茶」とは、台湾の農村でかつて行われていた道行く人にお茶を振る舞う風習。地域への関心を全ての旅行者に持ってもらいたいとの願いを込めて名付けたという。

台東在住の弁護士、呉漢成さんは、「金城武の木」の呼び方は定着しているため、人々がこの名称で呼ぶのに法律上の問題はないと話す。

林建宏池上郷長は、ブランドの構築は容易ではなく、道路標識も全て「金城武の木」となっているため、「奉茶樹」に変えたい地域住民は誰もいないと語る。友人を通じて金城さんの所属事務所と連絡を取り、旧名称の使用継続を目指していく方針を示した。

(盧太城/編集:名切千絵)