デンマークの離島で「謎の振動」が検出される、当局は「未知の発生源による音波」が原因だと説明

2023年5月13日、バルト海に浮かぶデンマークのボーンホルム島で、地震のような謎の振動が観測されました。地質関連の研究機関であるGeological Survey of Denmark and Greenland(デンマーク・グリーンランド地質調査所/GEUS)は、振動の原因が「未知の発生源による音波」であると述べています。
Denmark's mystery tremors caused by acoustic waves from unknown source, officials say | AP News

ボーンホルム島はバルト海にあるデンマーク領の島で、スウェーデン南部とドイツ、ポーランドなどに挟まれており、人口は約4万人です。5月13日の午後に、ボーンホルム島で「一連の小さな振動」が観測されたとのこと。
GEUSがボーンホルム島に設置している地震計によると、振動はマグニチュード2.3相当の規模だったそうです。振動はボーンホルム島の東側で検出され、一部の家では壁がひび割れる被害が発生したものの、この振動によるけが人はいませんでした。
当初、振動は地震によって引き起こされたものだと考えられていました。ところが後に、地震学者から「ボーンホルム島から南に140km以上離れたポーランドで『制御された爆発』が発生し、これがボーンホルム島に振動を引き起こした」という説も登場しました。

by Rick Segal
そして振動の観測から2日が経過した5月15日、GEUSは「振動は地震によるものではなく、大気中で発生したイベントによる圧力波によるものである」という調査結果を発表しました。しかし、圧力波の発生源については特定されておらず、GEUSは「未知の発生源」としか言及していません。
声明の中でGEUSは、「地震学者はこの振動について、ボーンホルム島で最初に揺れが報告される少し前にポーランドで起きた、『制御された爆発』に由来する振動だとは考えにくいと報告できます」と述べています。GEUSは調査の中で、ボーンホルム島の住民から「深い地鳴りがした」「ガタガタ振動した」「耳の中で圧力が変化した」などの証言を60以上も収集したとのこと。
なお、ポーランド当局はボーンホルム島で振動が検出された頃に、ポーランド北部のウストカで軍事演習が行われており、ジェット戦闘機の飛行や砲弾の実射といった集中的な活動が行われたと発表しています。
