「『美味しい』を、もっと手軽に」をテーマに、2023年3月29日、銀座三越の地下3階食料品フロアがリフレッシュオープンした。コロナ禍や時代を鑑みて、新たに導入された“進化系冷凍食品”を謳う冷凍惣菜は30種類以上を揃える。新設された有料バーカウンターでは、1本単位では手が届きにくい憧れのお酒がグラスで楽しめる。今年創業350周年を迎えた銀座三越の魅力を一気にご紹介します。創業祭の情報も合わせてお知らせするので要チェック!

共働き世帯の悩みに応える、充実の冷凍惣菜

1980(昭和55)年以降、年々増加している共働き世帯。男女共に働くため、生活に関する悩みは多い。中でも食にまつわる悩みが多いという。大きくはふたつ。

ひとつは、毎日の献立を考えるのが大変だということ。もうひとつは、料理をする時間の確保が難しいということだ。

それでもおいしいものは食べたい。

そんなニーズに応えるべく立ち上がったのが銀座三越。2023年3月29日にリフレッシュオープンした本館地下3階の食料品フロアの大きな目玉のひとつが「シンプルキュイジーヌ」。簡単調理で楽しめる冷凍惣菜たちがラインナップされた。

シンプルキュイジーヌのコーナー

地下2階の惣菜コーナーにある商品をメインに、いつでも簡単に食べられたら喜んでいただけるのではないかという発想から研究・開発された。

まず登場したのは『築地なが田』の煮魚類と『浅草今半』の逸品。

地下2階の惣菜コーナーでも人気の『築地なが田』。左が「からすがれい西京焼」(1058円)、「銀だら照焼」(1350円)
『浅草今半』の「黒毛和牛 牛肉弁当」(1296円)と「黒毛和牛 すき焼」(1944円)はレンジアップで簡単にいただける

従来の冷凍食品と大きく異なるのは、食感や香りなども含め、出来立てならではのおいしさを閉じ込めたものであること。いかにおいしい状態で冷凍できるかを徹底して研究したのだそう。

それを実現するために、革新的技術を持つ冷凍機器メーカーの『エバートロン』と共同開発(現在は、『築地なが田』と銀座四丁目シリーズ)。

冷凍の際、おいしさを損なう元となっていたのが食品内の水分。凍結すると生成される結晶のトゲが、細胞膜を傷つけて破ってしまうことで解凍時のドリップとなり、旨み成分が出てしまっていた。

それを解決するために行き着いたのが、水の分子を小さくするということ。

電磁波の働きにより水分を最小化することで、結晶のトゲが小さくなり、細胞膜の傷が最小限で済むように。おかげで、解凍時に冷凍前の状態の高い再現性を実現できている。

「こちらも香り高くておすすめです」とバイヤーの毎熊圭一郎さんお墨付きの炊き込みご飯類

自慢の冷凍惣菜を実食!

これらの自慢の商品を内覧会でいくつか試食させていただいた。

まず、『築地なが田』の「銀だら照焼」。脂ノリがよく醤油の香りが立っているので、ご飯に合わせたい。

「からすがれい西京焼」(1058円)も脂ノリがよく、身がぷりぷり。西京味噌の甘みと香りをきちんと感じられた。これまたご飯に合わせたくなる。

『浅草今半』の「黒毛和牛 牛肉弁当」(1296円)は、東京らしいしっかり甘辛いお肉ともちもち食感のご飯がマッチ。中でも豆腐のドッシリとした食感に、これが冷凍? と驚いた。

『浅草今半』の「黒毛和牛 牛肉弁当」(1296円)。「黒毛和牛 すき焼」(1944円)も扱い、レンジアップで簡単にいただける

地下2階の惣菜売り場にあるさまざまな商品も、今後冷凍惣菜として展開していく予定だという。

そして、銀座三越オリジナルの商品として今回新発売したのが、「銀座四丁目シリーズ」。

豆腐がぷるぷるの「冷凍麻婆豆腐」(1296円)は、旨みと辛みはもちろんのこと、山椒の香りがしっかり。何も言われずに出されたらレンチンしてきたとはわからないほどハイクオリティだった。

「冷凍天ぷら」(1836円)

サクサク感にびっくりしたのが「冷凍天ぷら」(1836円)だ。

「冷凍天ぷら」(1836円)のネタは、エビ、イカ、マイタケ、カボチャ、サツマイモ、レンコン、シシトウの7種類

聞けば、揚げるときの油も粒子を細かくした上で、調理後さらに急速冷凍するという2段階の特殊技術を施しているのだとか。それにより余計な水分の出入りがないため、高い再現性を保っている。

『東信水産』の「寿司種セット」(3240円)は、シャリはレンチンで、ネタは氷水解凍で調理。自分でネタをシャリに乗せるので、人が集まるホームパーティのような場面で出すと盛り上がりそう。

流水解凍するだけでいただける『大浦鮮魚店』の「瀬戸内カンパチの漬け丼」(864円)も魅力的だ。

『東信水産』の「寿司種セット」(3240円)

その他、大トロ・中トロ・赤身が入った『東信水産』の「本まぐろ食べ比べセット」(2916円)や「海鮮丼セット」(2160円)などもある。

寿司種セットをいただいたが、お刺身って本当にドリップの有無でおいしさが圧倒的に変わってくるんだなと実感した。

「銀座四丁目ハンバーグ」は、バイヤー、広報、そして私ライター市村も超絶オススメ!

ここまで紹介してきた「銀座四丁目」シリーズ、その先駆けとなったのが「銀座四丁目ハンバーグ」。SDGsの理念などに則った人気商品だ。

精肉売り場で販売している上質な国産牛肉と国産豚肉をカットする際に出た、それまでは廃棄していた部分を店内で挽いて合わせ、スパイスなどを加えて仕上げている。

要調理品で、焼くとふっくらジューシーで肉汁があふれ出す。何より3個で880円ととってもハイコスパなのも魅力。隣接する精肉売り場で購入できる。

まだまだある。ホテル内と公式サイトのみの販売だった帝国ホテルの冷凍シリーズが、ホテル外での販売初登場。

「黒毛和牛のビーフシチュー」(3564円)や、「ブイヤベース」(2214円)などをラインナップ。これが自宅の冷凍庫に入っていて、いつでも食べられると考えるだけでテンションマックスになる。

帝国ホテルの冷凍食品シリーズ

調理法はレンジアップやオーブントースターなどがあるが、湯煎できるものや流水解凍のものはおうちだけでなく、キャンプに持って行ったら、テンションが上がること間違いなしだと思った。

さて、気になるお値段だが、惣菜売り場で買うのとさほど変わらない。冷凍のほうは量での調整は若干あるものの、出来たて惣菜のおいしさをいつでも楽しんでもらいたいという思いから設定したそう。

他にも、ご飯のお供はもちろん、お酒と一緒にいただきたい商品も揃っているので、ぜひ売り場でチェックいただきたい。

SDGsにも配慮した商品が並ぶ精肉・生鮮コーナー

また要望の多かった、ハムやソーセージ、パテやテリーヌといったシャルキュトリ類を拡充。食べ慣れない方にも召し上がっていただきたいと、岐阜の『シャルキュトリー・レストラン 里山きさら』とタッグを組み、鹿や猪などジビエの品揃えを強化した。

気軽にジビエを楽しんでほしいというラインナップ

ほか、おいしい上に環境問題などにも思いを馳せることができる、銀座三越のジビエもお試しいただきたい。

なお、これらが並ぶ精肉売り場では、お肉との相性を考えて三越伊勢丹バイヤーセレクトのデイリーワインを展開。もっと日常的にマリアージュを楽しめるような仕組みを作っている。

野菜売り場では、カット野菜やカットフルーツを充実。ブームになる以前から扱っているフルーツサンドも旬に味覚が楽しめる人気商品だ。

食べやすくカットされているので、そのままでお手軽にいただけるフルーツやお野菜

売り場を覗くと、リニューアル前からこのコーナーを利用しているというご婦人に出会った。

「ここのフルーツは完熟していておいしいの。お友達がこれから遊びに来るからどうしようかしら」と、これまで以上に手軽に使えるアイテムが増えたことで、楽しそうに迷われていた姿が印象的だった。

これらを展開するスペースができたのは、これまで5カ所に分散していたレジが1カ所にまとめられたからだ。しかし、1カ所になったことで混雑するのでは? バイヤーの毎熊圭一郎さんに伺うと、

「確かに、おひとりずつ並ばれるので、一見長い列ができているように感じられるかもしれません。ただ、レジは5機あるため、流れはスムーズになっております」と話す。

動線が考えられたレジ

実際、このフロアの全商品をこのレジで会計できることで支払いが楽になったと感じた。

憧れのお酒を試飲できる有料バーカウンター

ワインと和洋酒売り場「ラ・カーヴ」の向かいに新設されたのは有料バーカウンター。ここでは、バイヤーセレクトのワインやウイスキー、焼酎やビール、そしてカクテルなどを有料で試飲できる。ボトルで購入するような商品もグラスで飲めるのがうれしい。

1本買うにはハードルが高いけれど、どういう味か知りたいというニーズに応えたものだ。ラインナップはおよそ1週間程度で変わっていく。

有料バーカウンター。お買い物の合間に最高の一杯でひと息入れられる

2023年4月4日までは「ドン ペリニヨン」などで知られるMHD社のワインが並んでいた。「シャンドン ガーデン スピリッツ」(550円)、「シャトー ガルぺ クリュックラッセ ロゼ」(970円)など4種類が各70mlで提供された。

この日いただいたのは、当たり年と言われる「ドン ペリニヨンヴィンテージ2012」(4400円)。花や果実、ミネラル感がしっかりと感じられる華やかな一杯。繊細ながらも複雑な味わいで、酸が穏やかで沁み入るよう。グラスでいただける機会はそうそうないだろう。

「ドン ペリニヨンヴィンテージ2012」

また、この時のおつまみは3種類。「ローストビーフ」(880円)はしっとり柔らか。ハーブっぽさもほんのりとあり、お酒を選ばないおいしさ。一見ボリュームが多く見えたが、ペロリと食べてしまった。

「カマンベールチーズのトリュフ蜂蜜掛け」(550円)は、チーズの塩みとハチミツの甘みが相まってワインがついつい進んでしまう魅惑の味。

「黒トリュフチョコレート」(550円)は、果実味を感じながらもビターな味わいで、黒トリュフの香りが鼻腔を抜けていく。満足度の高いチョコレートだ。

ワインやおつまみ類はもちろん銀座三越内で購入可能だ

なお、人気のトリュフ店『サヴィーニ タルトゥフィ』は店舗スペースを拡大。前述の黒トリュフのチョコレートはここで購入できる。

『サヴィーニ タルトゥフィ』。この日は早々に売り切れていたが、フレッシュトリュフは週1回程度の入荷だそう

2023年4月5日からは、フランス・ブルゴーニュにあるワイナリー「メゾン デュ タストリュンヌ」が登場。高価格帯の三越伊勢丹オリジナルのワインを提供する。なお、今後はシャトー・マルゴーなども販売予定。イベントなども実施していくという。

ソムリエールの坪井さんは、「私はワインをいただき、魂が震えるという経験を何度かしています。みなさまにもその感動を楽しんでいただけたらうれしいです」と話す。

なおこのコーナーの営業時間は、13時半〜18時半LOとなっている。

今年2023年は、三越の創業350周年!

今年、創業350周年を迎える三越。すでに創業祭に突入しているが、4月26日から本格的に大創業祭が展開される。全館をあげて行われる中で、有料バーカウンターでは、4月26日から5月9日までの2週間は、オーパス・ワンとシャトー・ムートン・ロートシルトの飲み比べセットを提供すべく、奔走中。

またこの期間、日本橋三越がお子様ランチ発祥の地(諸説あり)であることにかけて、銀座三越では「大人様プレート」として、スペシャルなおつまみセットが提供される予定だ。三越の旗を立てて提供されるというから、見るとテンションが上がっちゃいそう。大人でよかったと思えること間違いなしだ。

本館9階には「GINZA TERRACE」もあり、この季節、最高のロケーションの中ひと息入れられるスペースが充実している。

「GINZA TERRACE」は景観が抜群

全館丸ごと楽しめる、銀座三越をどうぞご堪能ください。

シンボルのライオン像

■「銀座三越」
[住所]東京都中央区銀座4-6-16
[電話番号]03-3562-1111(大代表)
[営業時間]10時〜20時(有料バーカウンターは13時半〜18時半LO)、9階レストランは11時〜21時、11・12階レストランは11時〜23時
https://www.mistore.jp/store/ginza.html

取材・撮影/市村幸妙