東北福祉大の日本代表・橋本美月が連覇に挑む(撮影:ALBA)

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<アジアパシフィック女子アマチュアゴルフ選手権 事前情報◇2日◇サイアムカントリークラブ ウオーターサイドコース(タイ)◇6309ヤード・パー72>
昨年は世界アマランキング(WARG)121位で乗り込みながら、アジア太平洋地域ナンバー1の座についた橋本美月(東北福祉大2年)。2019年大会の滝川第二高の先輩にあたる安田祐香に次ぐ、日本勢2人目の優勝者となった。今年はWAGR18位で、出場選手中4番手で連覇に挑む。
今大会に出場する日本勢は6人で、前年覇者の橋本は唯一の大学生。最近の女子選手は高校卒業とともにプロを目指すのが主流だが、橋本が大学に進んだのは明確な理由があった。
兵庫県出身の橋本は祖父の影響で9歳から「習い事感覚」でゴルフを始める。中学生までは水泳や陸上と掛け持ちをしていたが、安田や古江彩佳らを輩出する強豪・滝川第二高に進学してゴルフに専念。中学時代や高校1年時まではケガの影響もあり目立った成績は残せていなかった。高校2年時には「全国高校ゴルフ選手権」で2位タイに入り、米国で行われた「ジュニアオレンジボウル選手権」で優勝するなど頭角を現した。
高校3年時にはプロになるルールが変わった。以前は高校卒業を待たなければプロテストは受験できなかったが、橋本の年代から高校3年の在学中に受験できるようになった。「最初は3年時にプロテストを受けるイメージ」を持っていたが、コロナ禍の影響で高校生の公式戦が軒並み中止になり、プロテストも延期。小さい試合を探して出場をしていたが、「モチベーションを保てなかった」ことでプロテストの受験を見送り、東北福祉大に進んだ。
この時に橋本が目標にしたのは、ナショナルチーム入りだ。高校2年時に米国の試合を経験して海外の試合に興味が湧いた。ナショナルチームのメンバーになれれば、いろんな国で試合ができる。その目標を果たすために大学で経験を積むことを選んだ。
そして、昨年のこの大会で人生が変わる。優勝後に選考会を経て念願がかなった。ナショナルチームでは、ガレス・ジョーンズヘッドコーチら、各種スタッフによる高度な指導を受けている。加えて、「どこから何ヤードで何番を使って、グリーンのどっちに外した」など細かいデータを収集。自身の得意なクラブや距離など長所と短所が明確になる。「短所を強化したり、ラウンド中は苦手な距離が残らないようにマネジメントする」など、スコアメイクにつなげている。
憧れのナショナルチームではやることもたくさんあるが、「いろいろと勉強になることが多いです。毎回、マネジメント面では新しい発見があります」と話す。そして、今年5月に日の丸を背負って出場した「クイーンシリキットカップ」で個人優勝を遂げて着実に力をつけていることを証明した。
昨年大会は繰り上がりで出場権を獲得すると「予選通過が目標」だった。それでも初日「68」を出して2打差の2位で滑り出すと、2日目も「68」をマークして2位で週末を迎える。3日目も「68」で首位と3打差の2位。迎えた最終日も「68」で逆転Vを飾った。
連覇に対しては意識しすぎない。「まあ、プレッシャーはあるんですけど、チャレンジャーという気持ちで自分のプレーをしっかり貫きたい。今年もまずは予選通過から」。ナショナルチームのウエアがしっくりくるようになった橋本が真価を発揮する。(文・小高拓)
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