ヴィッセル神戸大迫勇也が、コンディションを上げている。
 9月18日のガンバ大阪戦で後半開始から出場すると、2ゴールをあげて逆転勝利の立役者となった。10月1日のアビスパ福岡戦からはスタメンに名を連ね、12日の湘南ベルマーレ戦まで3試合連続で先発出場している。その湘南戦では、1対0の勝利に結びつく決勝点を決めた。

 大迫が最後に日本代表でプレーしたのは、2月のサウジアラビア戦だ。経験と実績を持った選手とはいえ、国際試合から遠ざかっている。日本代表で実際にどれぐらいできるのかについては、読みきれないところがある。

 大迫が日本代表を離れている間に、森保一監督は浅野拓磨、古橋亨梧、上田綺世、町野修斗らをCFで起用してきた。しかし、大迫を上回る評価をつかんだ選手はいない。ストライカーについては横一線と言っていいままで、カタールW杯を迎えようとしている。

 Jリーグ勢はシーズン終了後にW杯を迎えるが、今シーズンの大迫は途中出場が多い。ここまで24試合に出場しているものの、プレータイムは16試合強に相当するものだ。フィジカル的に消耗しきった状態でW杯に向かう、ということにはならないだろう。

 コンディションに不安があるならば、時間限定でプレーさせてもいい。W杯のグループステージは中3日の3連戦なので、そちらのほうが現実的かもしれない。

 グループステージでは、ドイツ、スペインと対戦する。自分たちがボールを握る展開ではなく、相手に握られることが想定される。攻撃の主戦術はカウンターになるだろう。浅野、古橋、前田大然らのキャラクターが生きる。

 ノックアウトステージへ進出しても、対戦相手との力関係は基本的に同じだ。日本が押し込む展開は考えにくい。ディフェンスで粘り強さを発揮しながら、少ないチャンスを生かすことになるだろう。スピードのあるFWの活用は欠かせないが、ストライカータイプが必要な局面もある。

 カウンターが主戦術のコスタリカとの戦いでは、最前線に起点を作りながら相手に圧力をかけていきたい。大迫が特徴を発揮できるシチュエーションだ。

 追いかける展開でも、大迫の力が必要になる。逃げ切りをはかろうとする相手の守備を崩すためには、空中戦に活路を見出すこともある。1トップではなく2トップへ変更して、ストライカータイプをふたり並べるオプションは用意しておきたい。森保監督の手元にいるFWでは、大迫と上田が適任だろう。

 森保監督のチームで、大迫は中心選手の位置づけだ。招集されればスタメンで起用されてきたが、最終予選とW杯は違う。

 グループステージ突破への現実的なアプローチとして、カウンターは相手守備陣を攻略する有効な手立てとなる。必然的に、FWの起用法も変わってくる。相手の特徴に合わせた使い分けが求められ、そのなかで大迫を最大限に生かすのだ。