1923年創業の老舗証券会社・岡三証券が、2020年12月1日に以下のような衝撃の予想レポートを発表した。

・菅義偉首相が待ち受け画面になるスマホ「スガスマホ」を国民一人ひとりに配布
・トランプ元大統領は敗北を認めず、ワシントンに「レッドハウス」を設立
・エルニーニョ現象で世界中が水没する

「菅政権は、携帯電話料金の値下げを推進しています。それを一歩進めると、基本料金の無料化や、『スガスマホ』の配布もあり得るだろうと。1人10万円の特別定額給付金も実現したわけですから、不可能ではないと思っています」

 そう語るのは、レポートを作成した岡三証券グローバル・リサーチ・センター理事長・高田創氏(62)。

 高田氏は、1982年に東京大学を卒業。日本興業銀行に入行し、みずほ総合研究所の専務執行役員やチーフエコノミストを歴任した、業界のトップランナーのひとりだ。2020年に岡三証券へ移籍すると報じられた際には、情報はまたたく間に兜町を駆けめぐった。

 レポートは、高田氏を中心とした調査メンバー4人が、2020年の秋ごろから議論を重ねて、10の予想にまとめたもの。記事タイトルに掲げた「世界中が水没」という予想は、そんな議論のなかから生まれた。

「これまでの予想レポートでは、『お天道様のこと(気候問題や天変地異など)は考えてもしょうがない』とされてきたんです。しかし、温暖化や新型コロナなど、そうしたリスクも想定しなければならない時代に突入しました。

“100年に一度” といわれるような出来事が毎年起こるなかで、固定観念にとらわれず、発想を振り切って予想すると、『世界中が水没』することもあるかもしれない、と考えました」

 一方、「学生にも有給休暇を創設」などは、身近なテーマだ。

「働き方改革で、企業では有給休暇を取りやすくなっていますが、学校に通っている子供たちはなかなか休みが取れません。今後は、平日の休暇取得を促進する動きが出るだろうと、『皆勤賞の禁止令』の発表を予想しました。

 厳密には『有給休暇』とはいわないかもしれませんが(笑)、ひとつの提案ですね。プロ野球やJリーグの試合が16時に始まって、親子で観戦できたらいいと思いませんか?」

 タネ明かしをすると、このレポートの題名は「2021年『とんでも予想』」。各項目は「2021年中に、実現可能性は低いが実際に起きれば影響が大きい出来事」で、高田氏がみずほ総研時代から続ける、“年に一度の遊び” だという。

「 “遊び” といっても、現実からかけ離れた予想にはしたくありません。年に一度くらいは、固定化した発想から離れて、自由に物を考えることが必要だと思うんです。

 過去の『とんでも予想』では、2016年のトランプ大統領の誕生や、2020年の全世界でのバブル到来、プラスチックごみの全廃を予想しました。それらは、実際にそういう動きになっちゃいましたしね。2020年のレポートには、恥ずかしながら、コロナの “コ” の字も書けなかったのですが……」

「的中を狙っているわけではない」と笑いつつも、真剣に “遊んで” いる高田氏。その目には、このレポートのうちのいくつかが現実になった近未来が、見えているのかもしれない。次のページでは、“10大予想” の全容をご紹介する。

●OKASAN流2021年の10大予想!

1)コロナ特効薬の開発で株価が暴落!
 コロナ特効薬が完成し、感染は沈静化。金融政策の正常化観測や、財政支援策がもうなくなるとの不安から株式市場は混乱。最初は市場で歓迎されるものの、その後パニック売りに。

2)エルニーニョ現象で世界中が水没
 エルニーニョ現象で海水面が上昇し、世界中で水没不安が広がる。気候変動への不安から緊急サミットが開催され、世界を救出する「ノアの方舟」建設のための「国際救助隊」創設が提案される。

3)全国民に「スガスマホ」が配布される!
 デジタル庁が設立され、国民一人ひとりに菅総理大臣が待ち受け画面になるスマホ、「スガスマホ」の配付を計画。まず、手始めに携帯の基本料金を政府が負担し、無料化される。

4)出生率2.0へ――「独身の日」が祝日に!
 コロナショックで、社会的な接触が希薄になる “隔離状態” への危機感、またシングル社会への対応に向け、シングル担当大臣のポストを創設。中国では一大イベントである「独身の日」(11月11日)を参考に、日本でも祝日に。
 菅政権は少子高齢化対策として「スガノケア」を発表し、日本の出生率は2.0超えに。

5)学生にも「有給休暇」を!
「Go To トラベル」、「Go To イベント」での観光、イベント産業の活性化を目的に、平日の休暇取得拡大に向け学校での「有給休暇」を創設、皆勤賞の禁止令を発表。地方創生の促進策として、地方移住促進の「Go To ふるさと」を打ち出す。プロ野球、Jリーグは16時開始で親子での観戦が容易に。

6)ガンダム、ヤマト……「宇宙自衛隊」を創設!
 陸海空自衛隊に加えて、「宇宙自衛隊」を創設。東京・秋葉原に新たに本部を設置し、全国のゲームセンターでゲーマーをリクルートして陣容を拡充。JAXA監修のもと、官民連携宇宙企業「スペースJ」を創設。航宙母艦「ヤマト」や、宇宙空間での遠隔ロボット「ガンダム」、宇宙輸送鉄道「999」の開発に着手、宇宙空間での自衛力強化を図る。

7)トランプが「レッドハウス」を設立!
 米国では、新大統領への政権移行が円滑に進まず、権力の空白ができる。トランプ前大統領は敗北を認めず、ワシントンに「レッドハウス」を設立し、次期大統領選に向けた選挙活動を継続する。

8)東京五輪でニッポンは「60のメダル」を獲得!
 欧米選手の練習不足により、東京五輪での日本人のメダル獲得数が、2016年のリオ五輪の41を上回る「60」に達し、過去最多に。パラリンピックでも、歴史的なメダルラッシュ。北朝鮮の金正恩委員長が東京五輪観戦のために来日し、拉致問題が大きな進展、帰りに東京ディズニーランドを視察。

9)バブルで「GASU」銘柄が登場!
 世界中がコロナバブルで株式市場活況。東京五輪ブームも加わり、日経平均が1989年の史上最高値(3万8915円)を更新。株式市場では日本への関心から、「GAFA」ではなく菅(SUGA)総理大臣にちなみ「GASU」銘柄(例:東京ガス、味の素、ソフトバンク、ユニクロ)登場。
 不動産価格も上昇し、湾岸地域に第二のウォーターフロントブーム到来。五輪会場跡地に「ジュリアナ東京」復活、お台場にトランプタワー建設も。

10)イギリスがEUに復帰!
 バイデン米大統領は、前任のトランプ氏の政策を全面否定し、TPP交渉に復帰。バイデン大統領は子息の仲介で中国と歩み寄り、劇的な訪中を実現。英国ではジョンソン首相が交代するや、「BREGRET」(離脱で後悔)から一転して、EUへの復帰「BRETURN」を決定。

※岡三証券が作成したレポートをもとに本誌で構成

(週刊FLASH 2021年1月19日・26日合併号)