(写真=antondanilenko / Shutterstock)

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■はじめに

本連載では、ビジネスマンに必須のスーツの着こなし術について解説していく。内容としては、「印象アップ」のための基本を網羅的に解説した内容だ。今回の連載では特殊な着こなしやテクニックにはあまり言及しないが、印象アップのためには基本を押さえることの方が重要である。

ぜひ本連載の内容を把握し、どこに出ても恥ずかしくない、印象の良い着こなしを身に付けてほしい。それでは、さっそく今回【第1回】ではスーツ着こなしのための基本項目を紹介していく。

■(1)肩幅を合わせる

スーツのシルエットの99.9%は肩で決まる。スーツを羽織ってみて、肩の部分が少しでも余っていれば、それはスーツが大きく、ジャストサイズではない証拠だ。まずは肩幅をきちんと合わせよう。なぜシルエットが大事かというと、経営者は去り際の後ろ姿の印象が大切だから。肩がずり落ちていると、なんだか頼りなく見えてしまうからだ。商談において大事な決断を抱えた相手方をシルエットひとつで不安にさせてしまうこともあることを知っておこう。

■(2)ネクタイはベルトにかかるくらいの長さで結ぶ

スーツと言えば、グレーやネイビーなど暗めの色を選ぶことが多いが、そのなかで違いを生み出せるのがネクタイだ。個性や人柄が最も出てしまう場所なだけに、ブランドや色柄に悩む人は多いだろう。しかし、最も重要なのはそれよりもネクタイの長さだ。長すぎたり短すぎたりすると、だらしない印象を与えてしまうことになる。長剣の下端がベルトにかかるくらいがベストポジションだ。

■(3)ジャストサイズのシャツを着る

欧米ではシャツは「下着」との感覚が強く、ビジネスの場面でジャケットを脱ぐことはほとんどない。一方、日本は高温多湿のためジャケットを脱ぐ機会が多い。このため、ジャケットを脱いだ後のシャツ姿にも気を遣おう。昨今はクールビズが普及し、5〜10月はシャツにノーネクタイというスタイルが増えてきたため、1年の半分はジャケットなしという人もいる。シャツのジャストサイズは小さめだ。ダボダボでは、相手は「トホホ」となってしまう。

■(4)靴、カバン、ベルトの素材感、色を合わせる

「なんかこの人まとまっているなあ。なぜなのだろう」という印象の人の着こなしをよく見ると、靴やカバン、ベルトの色や素材感を統一していることに気がつく。これはオシャレの基本とも言えるもので、オフの日も使えるテクニックだ。黒い靴を選んだ日はベルトや鞄、手袋、帽子を黒に。茶色のベルトを使いたい日には、靴や腕時計を茶色にする。単純なテクニックなのに、着こなしがものすごく上手い印象を与えられる。できるビジネスマンは商談の場で相手の人となりを把握するため、持ち物もよく観察しているものだ。「神は細部に宿る」と言われるが、小物選びも油断しないようにしたい。

■(5)ヒモが付いている靴をはく

靴紐がない靴をスーツに合わせるのはルール違反ということを知っていただろうか。脱ぎ履きが楽なスリッポンを好む人もいるかもしれないが、欧米ではスリッポンは「逃げ足の速い人」というネガティブなイメージがあるという。ローファーは、やや幼いイメージが持たれるうえ、欧米では「怠け者」という意味もあるのだ。「オシャレは足元から」などとよくいわれるし、靴の汚れた人は偏見をもたれがちだ。まずは、上質な靴に投資し、大事な場面にはきちんと磨いて臨むことで、文字通り、足元を見られることもなくなる。

文・飛鳥一咲(フリーライター)