日テレNEWS24のニュースを10秒で要約する! NTTドコモと日テレが取り組むAIによる記事要約
しかし現状、この「要約」は人の手で作成されており、経験と知識が必要となるため、手間のかかる作業でもある。
NTTドコモと日本テレビ放送網(日テレ)は、この作業をAIにより自動化できる
「深層学習を用いたニュース記事の要約システム」を実験中だという。
■約20万件の過去記事で学習させたシステム
「深層学習を用いたニュース記事の要約システム」は、ニュース記事の要約をAIによって行うシステムで、日本テレビ放送網(日テレ)と共同実験を開始している。
もともとNTTドコモは、2016年からAIによる要約システムを研究していたという。
今回、日テレと共同で実験を行うことになったのは、打ち合わせの際「日テレNEWS24」では手作業で記事の要約作成をしていることを知ったことからだという。
NTTドコモは、研究中だった要約システムがニュースの要約作成に活用できると考えたのだ。
「深層学習を用いたニュース記事の要約システム」では、
NTTドコモが要約システムを、ユーザーインターフェースは日テレが担当している。

自動要約システムでは、NTTドコモ北京研究所の自動要約技術がベースとなっている。
「深層学習を用いたニュース記事の要約システム」では、
2018年9月から日テレが保有する約20万件の過去記事を学習し、要約の精度向上に取り組んだ。
2019年5月からは実証実験が開始された。
システムの機能拡充やインターフェースの実装を行い、「DoCoMo Open House 2020」で公開された。
「深層学習を用いたニュース記事の要約システム」は、
深層学習ネットワークを利用し、メディアごとに異なる特徴を学習する。
こうして各メディアに適した読みやすい文章を生成することができる。
実証実験では、約20万件の過去記事をAIに学習させたが、数万件のデータがあれば実用可能なシステムは構築できるという。
「深層学習を用いたニュース記事の要約システム」は今後、実用性のテストを行い問題がなければ日本テレビの報道局で使用される予定だ。

要約の例。タイトルやヒントを活かして、原文から要約を生成することができる。
■AI技術で自然な文章を作成可能
実証実験中の「深層学習を用いたニュース記事の要約システム」を利用したWEBアプリケーション型のプロトタイプを「DoCoMo Open House 2020」で体験することができた。
使い方は、
・原文を読み込ませる
・要約方式や文字数を指定
・要約ボタンを押す
この3ステップで、ニュース記事の要約が生成できる。

ユーザーインターフェースは非常にシンプルだ。誰が見てもわかりやすい。
要約方式は、
・抽出式 原文の一部の文を抽出する
・生成式 原文の意味に基づいて簡潔な要約を生成する
この2種類の中から選択することができる。
さらに要約に入れたい言葉を「ヒント」に入力することで、その言葉を含めた要約を作成することが可能だ。
「深層学習を用いたニュース記事の要約システム」は、独自開発したニューラルネットワークによって、適切な接続詞を選択・挿入するため、自然な文章に仕上げることができるそうだ。

抽出式と生成式の比較。生成式では重要なキーワードを入力することで、そのキーワードを要約に含めることができる。
実際に体験してみたところ、150文字程度なら要約作成までの時間は10秒以内とかなり早い。また作成された要約によって、閲読時間は最大6分の1まで短縮できるという。
これならリアルタイムでニュース番組を運営するスタッフの作業も軽減できるかもしれない。
NTTドコモでは、文章を要約するニーズが増えれば、ニュース記事の要約以外でも活用範囲は広がると考えている。
ITライフハック 関口哲司
