モーニング娘。'19などが所属するハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)が10月24日、コンサート・イベントで"ジャンプ"を禁止すると発表し、ファンの間で動揺が広がっている。

ハロプロのコンサートでは、過度なジャンプ行為によるトラブルがたびたび発生しており、各会場でスタッフが声掛けや注意を行っていたが改善がみられなかったようだ。2020年1月2日以降、各ユニットを含むすべてのハロプロコンサートでジャンプ行為は禁止となる。

ツイッターでは「ついに禁止か」「他人に怪我させる危険性の高い行為を放置すべきでない」など賛同の声が出ている。一方で、「曲の振りに合わせたジャンプも禁止なの?」など戸惑いの声もあがっている。

「推しジャン」などの迷惑行為がなくなれば現場の治安も回復するが……

公式サイトによると、ジャンプ行為によって、周囲の客の視界が妨げられ、客同士の接触トラブルなども起きている。さらに、転倒して怪我をする人もいたほか、ジャンプによって座席や会場設備が破損する事態も発生しているという。

ハロプロ現場での迷惑ジャンプ行為は、大きく分けると「マサイ」「推しジャン」の二種類がある。マサイとは、ライブ中にその場でひたすら高くジャンプをし続けることで、推しジャンとは好きなメンバーのソロパートやMCのときにジャンプをする行為だ。周囲の客にとってはどちらも迷惑だ。しつこくジャンプを続ける客に対しては、メンバーがステージ上から注意していたこともあった。

全面ジャンプ禁止となれば、現場の治安が回復するのは間違いない。新規のファンもコンサートに足を運びやすくなるだろう。ツイッターでも「マサイ禁止きた」「推しジャン邪魔なので禁止歓迎」といった声が上がった。

「サンライズジャンプがなくなるのは寂しい」

一方で、ハロプロの楽曲にはメンバーとファンが一緒にジャンプするのが恒例になっているものもある。

例えば、つばきファクトリーの『初恋サンライズ』や、アンジュルムの『大器晩成』ではメンバーがジャンプをするのに合わせ、ファンもジャンプをする。このことはファンの間で"サンライズジャンプ"や"大器晩成ジャンプ"として親しまれている。

ハロプロ好きの30代男性は、「例えば、モーニング娘。の『グルグルJUMP』。コンサートの定番曲の一つですが、毎回メンバーが煽ってファンにジャンプを促すのがお馴染みの光景でした」といい、一体感を楽しむのも醍醐味のひとつだったという。男性は、

「複雑な気持ちです。かなり前ですが、Berryz工房のコンサートで、2ちゃんねるでも有名な迷惑ヲタの後ろの席になり、ずっとマサイをされて本当に困りました。迷惑ジャンプ禁止といっても完全になくなっていない現状があるので、運営がジャンプ全面禁止にするのもわかります。ただ、サンライズジャンプがなくなるのは寂しいですね」

と語っていた。