味の素にはタピオカが使われている?

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うま味調味料の「味の素」には、タピオカが使われている――。

2019年8月21日にツイッター上で注目を集めた投稿だ。空前のタピオカブームの中で浮上した新たな「説」。真相を確かめるべく、J-CASTトレンド編集部は味の素(本社:東京)に取材した。

味の素がインスタ映えする日は近い」と話題

当該のツイートは「化学調味料を毛嫌いするひとに『味の素の原料は発酵させたタピオカ』だって教えてあげて」と書かれたつぶやきとともに、味の素の商品資料と思われる画像が添付されている。画像の文章には「味の素の原料として(中略)キャッサバから作られるデンプン(タピオカ)が使われています」と書かれている。

ツイートを見たツイッターユーザーからは、

タピオカ食べたい言うてた嫁に味の素買って帰るわ」
「つまりミルクティーに味の素を入れたら実質タピオカミルクティー」
味の素がインスタ映えする日は近い」

など、様々な反応があった。

うま味の素「グルタミン酸」を作り出しているのは

このツイート内容の真偽について、味の素の担当者に取材すると「味の素タピオカが使用されているのは事実です」という回答が返ってきた。

そもそも、タピオカとは熱帯で採れる「キャッサバ芋」に含まれるデンプンのこと。一般的に「ミルクティー」などで目にする黒くて丸い食材は、タピオカを加工して作った「タピオカパール」と呼ばれるものだ。

味の素の製造工程では、タピオカを発酵させることで、うま味の素となる「グルタミン酸」を作り出しているのだという。なお、製造にはサトウキビも使われているが、最終的に抽出するのは同じ成分であるため、原料の違いで味が変わることはないという。

一方、ブームによりタピオカドリンクを提供する店舗が増えたことで、タピオカの需要拡大が伝えられている。生産面への影響を聞くと、「状況に合わせてその都度原料を変えている。味の素の生産に支障はない」との回答だった。