マダガスカルのバオバブの木(写真:Barcroft Media/アフロ)

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将来を嘱望された優秀な学生が非業の死を遂げた。

バッキンガムシャー州出身で、ケンブリッジ大学に通っていたアラナ・カトランドさん(19)は、マダガスカル島でカニの希少種の調査を行っていた。悲劇はその帰路で起こった。小型飛行機に乗り込んだカトランドさんは、上空1000メートルほどの高度に達したあたりで通常では考えられない行動に出た、と英BBCが報じている。

「離陸してから10分ほど経った頃、アラナはシートベルトを外し、飛行機の右側のドアのロックを解除して外へ出ようとしたんです」

そう語るのは、同乗していた旅行者のルース・ジョンソンさんだ。ジョンソンさんは咄嗟に彼女の脚を掴み、なんとか機内に留めようと必死に奮闘したという。しかし、やがてジョンソンさんの腕の疲労は限界を超え、ついに手を離してしまった。脚が自由になったカトランドさんは自ら機外へ体を躍らせ、1000メートル下の地面へ真っ逆さまに落ちていった。

捜査当局によると、カトランドさんはマダガスカル滞在中にストレス過多で5回もパニック発作を起こしていたという。研究のため6週間滞在する予定だったが、メールで両親と相談して8日で切り上げることを決め、帰国の途に就いた矢先の悲劇だった。

英BBCによると、彼女がこのような行動に出た原因として、識者は抗マラリア薬の重い副作用が関係している可能性を指摘する。

警察はヘリコプターと地上部隊を使って遺体を捜索しているが、カトランドさんが落下した地点は肉食のフォッサの生息地とみられ、発見は絶望的だという。