最近は人気が低迷しているセダンが多数登場した

 2019年5月1日から新しい元号「令和」がスタートし、31年の長きに渡って続いた平成の元号が終わった。31年間続いた平成という時代はバブル景気の絶頂期と崩壊、阪神大震災や東日本大震災といった大規模災害、長かった不景気など、激動の時代であった。

 激動だったのは日本車の大躍進や次々と変わったユーザーの志向の変化など、時代を映す鏡とも言われるクルマも同じ。そこで平成の終わりを期に、平成を駆け抜けたインパクトあるクルマを良かったほう、悪かったほう含めて振り返ってみたいと思う。平成元年からスタートした本企画だが、ついに16回目を迎えた。平成16年(2004年)編をお届けしよう。

■平成16年ってどんな年?

 電話で家族を装い金銭を騙し取るオレオレ詐欺と呼ばれる犯罪が多発し、10月には震度7を観測した新潟中越地震が発生。芸能界ではドラマ「冬のソナタ」をきっかけにした韓流ブームが主婦層で起きた。

 モータースポーツ業界では、佐藤琢磨選手が6月に行われたF1アメリカGPで、1990年のF1日本GPの鈴木亜久里選手以来14年振りとなるF1での3位表彰台を獲得するという明るいニュースもあった。

1)トヨタ・マークX(初代モデル)

 長年続いたマークIIも、マークIIで数えると10代目モデルへのフルモデルチェンジを期に、車名を10(X)の意味も兼ねるマーク召紡悗─▲廛薀奪肇曄璽爐筌┘鵐献鵝ATなども12代目クラウンと共通となる新世代のものを使うといった改革を行った。

 初代マークXはクラウンに近い機能を持ちながら、価格は2.5リッターなら300万円以下とコストパフォーマンスが高いクルマで、まずまずの成功を納めた。

 2009年登場の2代目マークXもキープコンセプトながらさらに完成されたクルマとなり、こちらも登場から4年くらいはまずまず売れたのだが、モデルサイクルの長期化などによりここ数年は販売が低迷。

 残念ながら今年4月に今年12月での絶版が発表され、あれほど売れまくったマークIIの歴史が終わることには時代の流れを痛感する。

2)日産フーガ

 長い歴史を持つセドリック&グロリアの後継車となるラージセダンとして、心機一転も兼ね車名を変え登場。フーガはフォーマルな印象もあるデザインながら、スポーツグレードのGT系では日本車初の19インチタイヤも設定され、19インチタイヤを履きこなしている点も見事だった。

 しかし初代フーガはセドリック&グロリアという伝統ある車名を変えたことが良くなかったのか、販売はあまりパッとしなかった。

 2009年には現行型となる2代目モデルにフルモデルチェンジされたものの、今も現行型が販売されており、フーガの将来はちょっと不安に感じる。

大きなインパクトをもたらす車種が続々登場した

3)ホンダレジェンド(4代目モデル)

 この年に日本車の量産車が自主規制という形で守らざるを得なかった280馬力規制が撤廃された。そのため、ホンダのフラッグシップセダンとなるレジェンドの4代目モデルは、日本車初の280馬力オーバーとなる300馬力の3.5リッターV6エンジンを搭載した点で、大きなインパクトがあった(スペックの割にそれほど速さを感じなかったのも事実であるが) 。

 また駆動方式はSH-4WDと呼ばれる4WDで、SH-4WDは前後に加え後輪左右の駆動力も大きく変化できることで旋回性能を向上させた点でも話題になった。

 4代目レジェンド自体は登場時のスタイルが高級車に求めたい押し出しのあるものではなかったことなどが災いしたのか販売はパッとせず、2012年に一度絶版となった。

 しかし、300馬力やSH-4WDのインパクトは大きく、この年の日本カーオブザイヤーを受賞した。

4)スズキスイフト(2代目モデル)

 スズキの小型車は2代目スイフトが登場するまで軽自動車の拡大版となるクルマが多く、「値段は安いけど、性能も値段なり」ということが起きがちだった。初代スイフトもそうだったのだが、2代目スイフトは心機一転とばかりに新しいコンパクトカー用プラットホームを使った世界戦略車に生まれ変わった。

 その効果は絶大で一気に日本車のコンパクトカーとしてトップクラスのハンドリングを得て、2代目モデル以降現行モデルも含め日本を代表するコンパクトカーの1台に成長した。

 また2代目スイフト以降スズキのクルマ造りが大きく変わったことでも、2代目スイフトはスズキにとって大きな転換点となったスズキの社史に残るクルマだった。