アマゾンの凶暴魚を釣っちゃいます! 危険すぎる「ピラニア釣り」やってみた

写真拡大

ピラニア。どんなイメージがありますか? アマゾン川、鋭い歯、そして何より肉を食いちぎる凶暴な姿でしょうか。いずれにしても、日常生活では縁のない魚ですが、なんと東京のど真ん中でピラニアを釣るイベントが開催されました。

■エイプリルフールのジョークから、ピラニア釣りが実現

会場は品川駅のそばにある品川フィッシングガーデン。主催はHoliday Jack株式会社です。

まずは同社代表の矢野さんに、ピラニア釣りを実施した経緯を伺いました。きっかけは、一昨年のエイプリルフール。世界初の「ピラニア釣り選手権」をゴールデンウィークに開催という嘘ニュースを配信。最後にしっかり「ウソです」と書いていたにも関わらず、信じる人が続出。

3か月経っても「ゴールデンウィークにあったイベント、今度はうちでもやってください!」という問い合わせもあるなど、クレームよりも開催に期待する声が大きかったとのこと。

その声に後押しされ、1年間にわたる準備期間を経て、昨年秋の連休中に3日間限定で開催。1,000人の前売券は早々に完売し、当日券を求めて北海道から来る人もいるなど大人気。

さらに、Youtuberのヒカキンさんが動画公開し、子供たちの間でもピラニア釣りが話題に。お母さんたちから再度の開催を熱望する声が多く寄せられました。

というわけで、この春に再び開催。しかも今回は休みが平日の人でも気楽に参加できるよう、期間も3週間となりました。

今回ケース内に用意されたピラニアの数は何と400匹! しかも、3週間の会期中には入れ替えもあり、トータル1,000匹のピラニアを用意しているそうです。

■実際にアマゾン川で生活した体験から生まれた「ピラニア釣り」

では、いよいよピラニア釣りをしましょう! 用意された釣り竿は、浮きやリールなどがなく、棒に糸と針が付いているだけで超シンプル。

実は矢野さんは世界各国を旅した経験があり、アマゾン川でいかだの上で2か月間(!!)生活したのだとか。今回は、その時にアマゾンの原住民の人たちと同様にピラニアを釣る時に使った道具と、ほぼ同じ釣り竿を用意したそう。取り付けるエサも、実際にピラニアが好む肉や魚です。

一方で安全面はとても配慮されています。ピラニアを釣り上げた後はスタッフが対応。また手袋も用意されており、噛まれる不安のある方でも大丈夫。しかもこの手袋は牛革製で、ナイフで切っても傷つかない特殊なものです。

ピラニアが泳ぐケース、5m×3mの大きさ。演出のためワニのオブジェが飾られていますが、お腹をすかせたピラニアがかじって削られたそうです……。

またアマゾンと同環境を再現のため、ヒーターで水を温めて循環。他にも魚の生態については、東京海洋大学の研究者にも意見を伺うほどの徹底ぶりです。

このケースに先程の釣り糸を垂らします。群れだと襲い掛かるピラニアですが、実は1匹ずつは臆病な性格。ゆっくりと垂らし、待っている間も体を動かさないのがポイントです。

……しかし雑念ばかりの筆者の竿には全然かからず。一方、親子連れで来た子供たちのところには早々にあたりが!

お願いしてじっくり観察させて頂きました。こちらはピラニア・ナッテリーという品種。体長は15cmほどですが、成長すると30cmになります。そして何よりも鋭い歯! エサが肉なのも納得です。

実はピラニア釣りはとてもヒットしやすく、釣り初心者にオススメなんだそうです。20分もあれば釣れるとのこと。さらに時間帯によっては、エサに大勢のピラニアが押し寄せてきて、まさに入れ食い状態になるとか!完全に口の中に入ったと確認したら、あとは一気に引き上げるだけで、釣れちゃいます。

釣れたピラニアは残念ながら(?)持ち帰りはできませんが、釣れた子はとても満足そう。その後、筆者のえさにもピラニアが食いつき、肉を齧る姿やや意外と強い引きを体感。ただ悲しいことに針ごとえさを取られていました。トホホ。