学生の窓口編集部

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1月3日放送、「NHKニュース7」(NHK)では、進化させた鉄が海外生産本格化へ。鉄と新素材。軽量化が続く自動車。超ハイテンとは、強度は鉄の3倍以上だという。鉄は強度を高めると加工しにくくなり、割れやすくなる特性がある。これに対して超ハイテンは水をかけるタイミングや量をきめ細かく制御することで実現した。車体の軽量化につながるため、国内生産車の骨格の一部などに採用されている。超ハイテンのライバルは炭素などの新素材。炭素繊維は鉄に比べて軽さ1/4で強度が10倍になる。課題はコストである。炭素繊維は鉄のコスト10倍以上。このため大手繊維化学メーカーはコスト引き下げへ開発を加速させている。

今年、超ハイテンの海外生産を本格化させることにしている。このうち、新日鉄住金はアラバマ州の工場で年間12万トンの量産に乗り出す計画を立てていることが明らかになった。神戸製鉄所は中国遼寧省に建設中の工場で、春頃から生産を始める見通し。鉄鋼メーカー各社は現地に展開する日系自動車メーカーへ売り込みをはかりたい構えだ。超ハイテンは、使用量を減らしても強度を維持できるため、燃費改善に直結する自動車の軽量化につながる。

JFEスチールも中国・タイ・インドの工場で今年中に生産を開始する見通し。自動車の軽量化に向けて、鉄に取って代わってアルミニウム、炭素繊維の開発も進んでいる。新日鉄住金の研究員は「炭素繊維などと比べて短期間で大量生産できるのがメリット。鉄の競争力を高めたい」とコメント。

自動車向けに日本の鉄鋼メーカーが開発した特殊な鋼材で、通常の鉄の3倍の強度を持つ。300キロのおもりをつけた鋼材の上に落として、衝突させる実験を行ったところ、通常の鉄はつぶれてしまうが、超ハイテンは強度が高いため潰れる部分が小さくなった。超ハイテンは高温になった鉄を冷やして固める際に、水をかけるタイミングを制御。強度を高めても加工の際に割れにくくすることが可能となった。

炭素繊維などは加工に時間がかかることでコストが鉄の10倍以上となっている。コスト引き下げの海外開発が加熱している。

世界的に燃費の規制が厳しくなる傾向のため、自動車の一層の軽量化が避けられない。そのため、さまざまな企業によるより軽くて強い素材の開発競争が進むものと見られる。