鋭い右ローキックを蹴る山内。確実にダメージを与えたが、ドゥワンはそこにタックルを合わせて組み付き、テイクダウンへ繋げた

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1日(土・現地時間)にフィリピンの首都マニラ、その広域首都圏=メトロ・マニラのパシッグ市のイナレス・スポーツセンターにて行われたPXCの第33回大会。前日にビッグプロモーションのONE FCが同国でイベントを開催しているが、3,000人収容の会場は満員となり、大きな盛り上がりを見せた。

同大会には、日本からGUTSMANの山内慎人が参戦したが、ラッセル・ドゥワンに惜敗した。試合まで一か月を切った段階でのオファーだったにも関わらず「今年は一度でもいいから海外でケージの試合を経験したかった」と今大会への参戦を決めた山内。GUTSMANの桜田直樹会長、ガイ・デルモがセコンドに付く中、自身初となるケージでの戦いに挑んだ。対戦相手はハワイのラッセル・ドゥワン。ここまで7戦7勝、判定決着はわずかに1つというアグレッシブなファイターだ。

1R、ドゥワンにリフトされてテイクダウンを許した山内だったが、下からすぐにポジションを返して、一気に腕十字の態勢へ。しかし「これで極まると思って少し雑になった」(山内)と、ドゥワンに腕を外されて立ち上がられてしまう。1R終盤から2Rは、山内のジャブから右ローの対角線コンビネーションが的確に決まるが、ドゥワンもそのローをキャッチするようなタックルで何度も山内に尻餅をつかせる。山内が打撃を当てる→ドゥワンがテイクダウンで倒す→山内が立つ、という攻防が繰り返された。

3R、山内がドゥワンの片足タックルを切りながら、鉄槌を落としてバックへ。チョークを狙いつつ、バックマウントからもパンチを落とす。一気に攻勢に出たい山内だったが、ここでもドゥワンに正対されてケージに押し込まれるとテイクダウンを許してしまう。必死に立ち上がる山内をドゥワンは再びリフトしてテイクダウン、最後はドゥワンがサイドポジションで抑え込む形で試合終了のゴングを聞いた。

各ラウンドとも山内の打撃orドゥワンのテイクダウン、どちらにポイントがつくか――、結果はジャッジ3名とも29-28でドゥワンを支持。会場からは判定にブーイングも起こり、現地のカメラマンからも「サンナイが勝ったと思ったよ」という声も聞こえてくるほどのクロスゲームだった。

試合後、山内は「テイクダウンされただけで、トップポジションを取られても怖くはなかった。ダメージでは確実に自分が取ったかなと思ったんですけど……、特に何かをされたわけじゃないけど、あのテイクダウンは印象が良くなかったと思います」と判定への悔しさをにじませた一方で「金網の対策は練ってきたつもりだったけど、やはり金網際の攻防は相手の方が上手かった。パワーの差が予想以上で、金網際でタックルを切ろうとして重心が上がったところを持ち上げられてしまった」と金網での経験、そして国際戦ならではのパワー差に敗因があったと自己分析。

今後のPXC参戦については、「今回は初めての海外ということもあって、海外で戦うことの感覚も分からないまま戦いました。でも金網で戦うことも含めて、いい経験が出来たと思うし、こうした経験を積んでいかないと世界で勝つのは難しいと思います。また呼んでもらえるなら是非出たい」と前向きな姿勢を見せた。

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