インタビュー:滴草由実「大切にしたい曲であり、大切にしたい出逢い」
――昨年12月から今年1月に掛けて、冬のW失恋ソング「カタチあるもの」「Someday〜私を忘れて〜」が連続配信されましたが、歌詞は実体験を元にしたのか、それとも自分と異なる主人公を設定してイメージされたのか、どちらが近いですか?
滴草由実(以降、滴草):2曲とも自分の経験を元に書いているんですけど、「Someday〜私を忘れて〜」の方は、次の新しい恋を見つけたり、新しい道に進むという、明るい前向きな曲でもあるので。その時の自分は言えなかったけど「私を忘れて」とか自分が言い聞かせたいフレーズを言うことで、前に進める気がして。――傾向として、男性は別れた後も引きずりがちだけど、女性は気持ちを切り替えて次の恋愛に向かえると言われていますが、滴草さんご自身は如何ですか?
滴草:別れ方にもよると思うんですよね。でも女性の方が強いというか、切り替えは早いんじゃないですかね。その時ずっと「あぁー…」と言っていても、新しい人を見付けると、そっちに行っちゃうから。もちろん、すごく引きずった恋もありますよ。今になってみれば、暗い自分だったなと思いますけどね(笑)。――相手は自分と共通項が多い方がいいのか、自分には無いものを多く持っている人がいいのか、どちらですか?
滴草:私は自分が持っていないものを持っている人に惹かれますね。すごく魅力的!――理想のタイプは?
滴草:理想はあっても、実際は違うような感じの人をいつも好きになっちゃって(笑)。決まっていないかもしれないですね。でも共通点としては、ちょっと変わったタイプの人に興味をもっちゃうというか、「この人はどんな考えをもっているんだろう?」みたいな。普通な人は、「こう言ったら、こう言うんだろうな」みたいに予想がついちゃうというか。――「カタチあるもの」というタイトルに対して、「見えない二人の想い」という歌詞がありますが、目には見えない、カタチは無いけど、自分の中で信じているものはありますか?
滴草:以前は信じているものは全然無かったんですけど、今は本当にすごくシンプルなんですけど、音楽が好きで、人の心も。裏切られたことはあるし、信じられなくなる時もありますけど。去年もすごく感じたことなんですけど、人と人って、みんなすごく繋がっているんですよね。音楽って目には見えない音だけど、音楽も楽器も人が作っているし、叩くし、弾くし、歌うし、人の心で音色も変わるし。人と関わっていく上で、人の心って疑ったりせずに、まずは信じる所からがスタートだと思うので。そのスタートができなかった時期もあったんですけど、音楽をやっていく上ですごく学んだので。人の心は見えないけど、信じていたい。――今回の連続配信のように、世の中にデジタルな情報が増えていますが、滴草さんの周囲にもデジタル化の波は押し寄せていますか?
滴草:自分で作曲をする時に、打ち込みとかサンプリングを使ったりしてすぐに出来ちゃうので、「時代って、すごいなー」と思いますよね(笑)。自分はまだ、そんなにデジタルに慣れている方ではないんですけどね。――デジタルで簡単に作れちゃうからこそ、逆にアナログな楽器に対するこだわりを感じたり。
滴草:デジタル過ぎて、人が弾く温かさとか、想いがあまり感じられなくなってきたので、出していきたいですね。生音重視で!――滴草さんが描かれるイラストも超アナログですもんね。
滴草:そうですね!