昨年話題を呼んだTBSのドキュメンタリー番組『余命1ヶ月の花嫁』。亡くなった女性が生前アダルトビデオに出演していたのではないか?という噂が浮上し、「悲劇のヒロインの名誉を汚すな。」という人々の反応が、人の死を「飯のタネ」にする番組制作に対する批判とあいまってネット上で大騒ぎになっている。当の『花嫁』、故・長島千恵さんは、「天国」からこの騒動をどう見ているのか。



周知の通り『余命1ヶ月の花嫁』は、24歳の若さで乳がんと闘っていた長島千恵さんが、家族、友人、そして亡くなる前に結婚式を挙げた「恋人」の若い男性とすごした文字通り“余命1ヶ月”の日々を追ったドキュメンタリー。

「女優がドラマ化しているの?」と思わせるほど容姿に恵まれたヒロインが、健気に明るく苦痛を伴う治療に耐える姿は感動的で、またウェディングドレスをまとったラストシーンの美しさから、放送は大反響をまき起こし、書籍化、榮倉奈々主演で映画化の運びとなった。

そんな、千恵さんが生きている私たちに残していったモノとは何だろう。

限られた時間の中で精一杯生きる事。
どんなに苦しくても笑顔を絶やさなかった彼女は、いろいろな事を教えてくれる。
それは「若年性乳がん」や「乳がん検診の大切さ」の啓発でもあるし、残された日々を大切な人と過すことや人を愛する事。希望を失わない事でもある。

人よりも、ほんの少しはやく「逝く」自分に何が残せるか。彼女はそれを考えたから「最後の1ヶ月」を番組に託したのではないか。多くの人に希望を与え、見守られながら旅立つ。そこまで自分をさらけ出せる人が、過去にどんな仕事をしていようと、もはやそれは関係の無い事だと記者は思う。

絵門ゆう子さんという有名キャスターが、2006年に、がんで亡くなった。彼女はNHKアナから、フリー、女優・ダンサーと職替えしたり、結婚、不倫、離婚、再婚と私生活も忙しかった。名前も池田だったり、桐生だったり落ち着かなかったが、“がん”を患ってからの人生が一番充実されていたように見える。亡くなるまでの数年間は、精力的に活動し、落ち着いた言葉で「がんに向き合う闘病」を多くの人に伝えた。残された日々を精一杯生きる事で、その人の一生が輝いて見えれば、それでいいのではないか。

『余命1ヶ月の花嫁』のスタッフは誠意を持って番組を作った。
『どこかに死にそうなヤツはいないのか?』と言った人、あきらめた方がいい。千恵さん程の人は、そういない。『余命1ヶ月の花嫁』の成功は、千恵さんの持つ魅力、取り巻く人々のやさしい気持ち、制作現場の熱意、全ての条件がうまく作用して成し遂げた。ただのドキュメンタリー番組とは最初から何かが違っていたのだ。

気になる映画は、5月に公開。榮倉奈々は健康的過ぎて、どう見ても病人には見えないが、瑛太共演のそれはそれで感動を誘う映画になるであろう。
千恵さんも、天国で楽しみにしているのではないか。
(編集部:クリスタルたまき)

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【参照】
映画『余命1ヶ月の花嫁』公式サイト