「あっという間に終わった感じだった」というカタールW杯を経て、日本代表FW前田大然(セルティック)が北米の地で2度目のW杯に挑む。6日の練習後、報道陣の取材に応じた前田は「今回こそしっかり準備してきたので、すごくやりがいがあると感じる。そういう時こそしっかり準備していきたい」と意気込みを語った。

 前回大会の前田はグループリーグのドイツ戦とスペイン戦、ラウンド16のクロアチア戦に先発出場。激しいプレッシングで欧州の強豪国撃破に貢献するだけでなく、クロアチア戦では一時リードする先制ゴールも記録し、第1次森保ジャパンの主軸の一人となった。

 ただ、前田がA代表に定着したのは2021年夏の東京五輪後の同年11月で、カタールW杯は1年間の成果。「最後の最後に入って、最後に試合に出させてもらったので、あっという間だなという感じだった」。あれから3年半、負傷離脱時以外はコンスタントに招集されてきた今回は大きく心境が違っているという。

「4年間やってきたことでチームとしても、個人としてもしっかり積み上げてきた。前回は急に入った感じで考える暇もなかったというか、今回はより考えているというわけじゃないけど、4年間あってのものだと思う」(前田)

 その日々の重みゆえに「普段は緊張しない」という前田だが、「今回に関しては緊張してくる部分はある」と予想している。ただ、その緊張感を気負いやプレッシャーに繋げるのではなく、準備の力で乗り越えていく構えだ。

 初戦で対戦するオランダ代表は右サイドのMFデンゼル・ダンフリースがキーマンの一人。サイドバックでは異質な188cmの高さ、ドリブルでの推進力、局面でのパワーを兼ね備えており、今夏の移籍市場ではレアル・マドリー移籍の報道も出てきている有力選手だ。前田が左ウイングバックとして出場するとなれば、高さも含めて入念な準備が求められる。

 もっとも、前田は「推進力がすごいと思う」とダンフリースへの警戒を口にしつつも、「ただ止められると思うので、楽しみではある」と自信ものぞかせる。相手の強みは反対サイドからのクロス。「普通にジャンプしたら勝てない。飛ばせないように先に身体を当てるとか、そういう対策しかできない。普通に競るだけでは勝てないので、これからはそういうところも対策していくと思う」とさらなる準備を誓った。

(取材・文 竹内達也)