《補助金8億円》「東大の安全保障シンクタンク」で“内戦”が勃発…小泉悠氏も仲裁できず、研究者が続々辞めている〈研究者が涙の訴え〉
東京大学の先端科学技術研究センター内に設立されたシンクタンク「創発戦略研究オープンラボ(ROLES)」で、研究者らが次々と研究室を去っていたことが「週刊文春」の取材で分かった。

創発戦略研究オープンラボ(ROLES)は東大先端研に事務局を置く(先端研のXより)
ROLESといえば、東大の池内恵教授が代表を務め、安全保障や外交戦略などのプロジェクトに取り組むシンクタンクだ。2020年に設立され、2023年以降、外務省から計約8億円の補助金を獲得し、ロシア軍事専門家の小泉悠准教授や国際政治学者の東野篤子・筑波大教授ら著名研究者が参画してきた。
組織内の対立が表面化
SNSの積極活用で知られる池内氏だが、数年前からXでの批判も行っていた。
「X上での批難合戦“レスバトル”に心血を注ぎ、1日100回以上、投稿することも。池内氏の”口撃”を受け、アカウントの非公開を余儀なくされた同僚もいる」(ROLES関係者)
しかし、今年4月に副代表の小泉氏が辞任し、学外から参画した東野氏ら複数の研究者も座長を外されるなど、異変が顕在化。さらに「週刊文春」の取材によって、補助金で雇われた研究員ら21人中15人がROLESを去るという異常事態が起きていたことが明らかになった。
「メールを見ると、涙が止まらず…」研究者の訴え
体調を崩してROLESを離れた研究者のA氏は、涙を浮かべてこう訴える。
「昨年4月に医師に相談し、池内先生には人を介して『直接連絡しないでほしい』と伝えたのですが、昨秋、突然、メールが届いたんです。私はその直前に何とか頑張って海外出張をしたのですが、それを指して『体調が悪いようには思えません』と。以来、池内先生からのメールを見ると、涙が止まらず、体が固まるようになりました」
A氏は小泉氏にも相談したが、“内戦”の仲裁とは相成らなかった。代表の池内氏は「週刊文春」の取材に応じ、研究者らがROLESを離れたことについては、「外務省などの補助金が終わり予算が5分の1になったから。これまで(の人員)が多すぎたんですよ」と説明。A氏へのメールについては「池内と話したくないと連絡が間接的に来て、事務補佐員が『(A氏は)体調が悪い』と言ってきたけど、それが正しいかわかんない。だから送ったんです。大学当局からハラスメントという連絡が来たことは一度もない」などと回答した。
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5月27日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および5月28日(木)発売の「週刊文春」では、公金の支出をめぐるトラブルの詳細、涙を浮かべて訴えた研究者への対応の全容、副代表を辞任した小泉氏が直撃に語ったこと、池内氏の詳細な反論などを詳しく報じている。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2026年6月4日号)
