富山県内の特殊詐欺被害は過去最悪ペース 約1800万円被害の女性が手口を語る
富山県内の特殊詐欺による被害は年々増えていて、今年に入ってから先月末までの被害額は、およそ4億6000万円。去年のおよそ5倍で、過去最悪のペースです。こうした中、SNSで投資を勧められ、1800万円近くもの被害にあった、県内に住む40代の女性がKNBの取材に応じ、その詳細な手口を語りました。
被害女性
「(被害額は)だいたい1800(万円)ぐらいで。生活これからどうしよう、そっちですよね。(ご家族には言う?)言えないですよね、もうずっと」
女性は突然、「神谷交流会」という名前のLINEグループに勝手に追加されました。
先生と呼ばれる「神谷」と名乗る人物や、その他のメンバーに女性の心当たりはなく、グループ内では投資に関する会話が交わされていました。
「利益は無事に確定しました!」
「取引の前に入金手続きを必ず完了させてほしいです。約束の時間がもうすぐです」
最初のうち、女性は警戒していましたが、グループでは投資以外にも、グルメや旅行に関する投稿があり、読んでいるうちに警戒心が次第に薄れていきました。
被害女性
「最初はただ見てるような感じ。最初、ちょっとやっぱり疑ってたので、ちょっと連絡来た人に、今これ詐欺ですかみたいな。今思えばそれもね、一応詐欺の仲間だったんでしょうけれども」
手口が巧妙だったのは、メンバーの1人が個人トークで、女性の相談役を演じたと思われることです。
「本当におっしゃることに共感いたします。こうして経験を受け止め、感じたことを大切にできる方は本当に魅力的だと思います」
女性の悩みを親身に聞いて信頼させてから、自身の利益画面を見せて投資へ誘いました。
被害女性
「仕事もちょっと、結構ね、嫌になっていたのとね。将来的なことがあってね、ちょっと収益出てるんやったら、先々のことも考えやすいかなと思って」
次第に興味を持ち始めた女性は、投資用のアプリへの登録を促されました。
その画面にあった「金融庁」をかたる文字が女性の背中をさらに後押しします。
投資話を信じた女性は、先月上旬から4回にわたって、あわせて1800万円近くの現金を、指定された口座に振り込みました。
金融機関での発覚を防ぐためか、振り込みをする際にカスタマーサポートセンターの田中と名乗る人物から機密情報のため、銀行には投資のためではなくリフォーム費用と伝えるように指示がありました。
女性は疑うことができず、入金後しばらくの間、「利益」として数万円から数十万円の入金が繰り返されたことで信用しました。
被害女性
「生活費ぐらいは(出金を)結構何回かできてて。入金のされた履歴に、その機関投資の名前で入金されているんですよね」
しかし、4月中旬。突然、連絡が途絶えます。
被害女性
「アシスタントだったり、カスタマーサポートっていうのと連絡が取れなくなったので、(そのときにはもう引き出せなくなっていたと?)そうです」
振り込んだおよそ1800万円は、女性が15年かけて蓄えた貯金も含まれ、女性の年収の4倍を超える金額です。
途方に暮れた女性は、被害者だという他のメンバーの誘いに応じて、情報交換のグループに参加しました。
しかし、そこには「最後の罠」が。
被害女性
「最初5人ぐらいで、ちょっとそうやって話はしてたんですけれども、結局そのうちの2人は、詐欺側だったってことですよね。こっちの動きを知るためにですよね。警察行きましたとかって聞くと、やっぱ連絡なくなったんで」
警察への通報や連帯を防ぐため、被害者を装って情報を聞き出していました。
被害女性
「やっぱり弁済してほしいですよね。LINEで知り合ったのにね、ちょっと安易に信じた自分がね、なんか悪かったんですけど。やっぱりLINEで知り合った人に、入金はしちゃいけないってことですよね」
県内の特殊詐欺被害は2023年以降年々増えていて、今年4月末までの被害額は、およそ4億6000万円。
昨年のおよそ5倍で過去最悪のペースです。
警察は「見ず知らずの相手からお金の話になった場合は、まず詐欺を疑ってほしい。自分は大丈夫と思わず、怪しい場合は些細なことでも警察に相談してほしい」と注意を呼びかけています。
