茨城・土浦の新店『土浦醸造』|老舗酒販店4代目が挑む酒造りの理由
日本で2番目に大きい湖・霞ヶ浦に面し、関東の名峰・筑波山の山並みを望むことができる茨城県の土浦市。豊かな自然に囲まれた街に、2026年5月23日、都市型醸造『土浦醸造』が誕生する。地元の酒販店『佐藤酒店』4代目が醸造所の開業へと踏み出したのだ。なぜ“売る”側から“造る”側へ挑戦し、土浦の地で醸造所を開業することとなったのだろうか。
地元で愛されてきた酒屋が土浦で“酒造り”に挑戦した理由
土浦で約80年もの歴史を持つ『佐藤酒店』は「町の商店」のような酒屋として、地元で親しまれてきた。30年ほど前から「茨城の地酒」などの取り扱いを始め、ここ10年では地酒の専門店化を進めてきた。

『佐藤酒店』沢辺本店
しかし、30年もの間拠点としていたショッピングセンターからの退店やコロナ禍など、いくつもの局面で経営難に苛まれた。
4代目の佐藤栄介さんは、再建を進めていく中で「ただ酒を売るだけで終わりたいのか」と自問を続け、醸造の道へと踏み出す決意をした。

『佐藤酒店』4代目で『土浦醸造』代表の佐藤栄介さん
土浦という土地を選んだのは、「地元だから」という理由が一番だという。土浦の農産物や豊かな気候、風土、さらに佐藤さんが持つ10年以上の酒販店経験で「もしこの素材で、自分たちの感性で醸したらどうなるか」というワクワクもあったという。
駅徒歩2分の「都市型醸造所」で造られる土浦の風土を詰め込んだ酒
『土浦醸造』はJR土浦駅西口から徒歩2分という立地のビル内に開業する。近年増加している市街地や駅前などのアクセスのよい都市部に拠点を置く「都市型醸造所」の形態で醸造を行う。中心市街地を少しでも元気にしたいという思いもあって、都市型を選択したという。
そんな同施設では、一つのタンクから発酵したもろみを濾さずに造るどぶろくの「The 1st brew どぶろくタイプ」と、もろみを絞った澄み酒の「The 1st brew 澄み酒タイプ」が販売される。

『土浦醸造』で販売される「The 1st brew どぶろくタイプ」と「The 1st brew 澄み酒タイプ」
原料には、土浦産の米、日本一の生産量を誇るレンコン、土浦市の花である桜のウッドチップが取り入れられ、風景や空気をタンクに詰め込んだ地酒となっている。

櫂入れをする様子

発酵中のもろみ
初仕込み酒は、開業日の5月23日に数量限定で販売される。200本限定で亡くなり次第終了となるため、早めの来場がおすすめだ。
さらに、醸造工程の見学から試飲までが可能な酒蔵見学も受け付けており、体験型醸造所としての姿にも挑戦している。
地方都市における新たな“酒造り”のカタチから生まれるお酒。土浦の空気と季節を、杯の中で感じてみてはいかがだろうか。
『土浦醸造』5月23日蔵元直売イベント

『土浦醸造』
日時:2026年5月23日(土)
場所:『土浦醸造』(住所:茨城県土浦市桜町1丁目6-16日下部ビル1F)
時間:12:00〜 ※200本限定/なくなり次第終了
オンラインショップ:https://ji-sake-ibaraki.jp/view/category/ct7tsuchiurabrewery
