【大阪・和泉母娘殺害事件】周囲に「別れてもらえない」相談も…なぜ事件は防げなかった?逮捕の男は娘の元交際相手「別れ話や借金返済が引き金になった可能性」元警視庁刑事が指摘
大阪府和泉市で母と娘が殺害された事件。殺人の疑いで逮捕されたのは、娘の元交際相手・杉平輝幸容疑者(51)でした。
容疑者と被害女性の間に一体何が?事件を防ぐことはできなかったのか…。最新情報を交えて元警視庁刑事・吉川祐二氏が解説します。
◎吉川祐二:元警視庁刑事 現在は警察時代の経験を生かし防犯コンサルタントとしても活躍
【目次】
・「持ってきた包丁で殺した」娘殺害の容疑を認める
・防犯カメラに「現場付近を長時間徘徊する人物」
・殺害の動機は?防げなかった?
・元警視庁刑事「どんなに些細なことでも警察に相談を」
・何も起きていなくても…不安があれば相談を
明け方に犯行か「持ってきた包丁で殺した」
堺市堺区の無職、杉平輝幸容疑者(51)は4月8日未明、和泉市の集合住宅の一室で、住人で社会福祉士の村上裕加さん(41)の首を刃物で突き刺すなどして殺害した疑いがもたれています。
取り調べに対し「持ってきた包丁で殺したことに間違いありません」と容疑を認めているということです。
室内では母・和子さん(76)も死亡していて、杉平容疑者は逮捕前、和子さんの殺害についてもほのめかす供述をしていたということです。
司法解剖の結果、2人の首や背中などには10か所以上の刺し傷や切り傷があり、死因はいずれも首を刃物で切られたことによる「失血死」でした。
防犯カメラに「現場付近を長時間徘徊する人物」
容疑者逮捕の決め手の一つとなったのは「防犯カメラのリレー捜査」でした。
【防犯カメラで確認されたこと】
・事件前後に現場付近を長時間徘徊する不審な人物の姿
・その人物が堺市にある杉平容疑者の自宅へ帰る様子
→自宅と事件現場付近(約8kmの距離)を自転車で往復
事件発生から24日目での逮捕となったことについて吉川氏は「若干時間がかかっている部分はあると思う」としたうえで、「現場の部屋を出入りする瞬間を捉えるカメラがなければ時間を要する」と指摘しました。
殺害の動機は?防げなかった?
事件は一体なぜ起きてしまったのか。裕加さんを知る男性は、裕加さんと杉平容疑者の関係について、以下のように話します。
・裕加さんと杉平容疑者は8年以上交際 事件の約2週間前に裕加さんから別れ話がった
・裕加さんは貸していた100万円以上の借用書を作成し杉平容疑者に署名させた
・杉平容疑者は「激情型」だと聞いた
捜査関係者によりますと、事件前、裕加さんは周囲に「別れたいけど別れてもらえない」と相談していたということです。
元警視庁刑事「どんなに些細なことでも警察に相談を」
こうした情報を踏まえ、「別れ話や借金の返済が引き金になった可能性はある」と元警視庁刑事・吉川氏は指摘。そのうえで、「危害を加えられる可能性を感じ、警察に相談していれば防げた可能性もある」といいます。
(吉川祐二氏)「裕加さんが知人に話したような、これほどの状況であれば、警察としても動かざるを得ません。相手に迷惑がかかるかもなどと考えず、まずは警察に相談してほしい。そうすればまずは『パトロールメモ』の投函を伴う巡回の強化が行われ、それがある程度の安心材料になるのではないか」
「どんなに些細なことでも何かきっかけがある時は必ず警察に相談してください。警察をもう少しだけでいい、信じてほしい」と、元捜査員の立場から強く呼びかけました。
何も起きていなくても…不安があれば「#9110」などに相談を
相談専用の窓口もあります。犯罪や事故は発生していなくても、困りごとや不安に思うことがあれば、警察相談ダイヤル「#9110」へ電話をかけてください。
また、MBS米澤飛鳥解説委員は“警察以外の相談先”もあるといいます。
(米澤飛鳥解説委員)「例えば、別れたいのに相手が別れてくれない、などの交際トラブルであれば、各都道府県が『女性相談支援センター』を設置しています。弁護士による無料の法律相談サービス『法テラス』という仕組みもあります」
「交際トラブルを第三者に打ち明けるのは勇気が必要なことですが、何か不安がある場合は第三者の目を入れるということが非常に大切です」
(2026年5月4日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)
