「あの忙しさで、よく3人目を考えたね」フリーに転身、3人育児と仕事のはざまで…中村仁美(46)が明かす、3人目出産を決めた理由
〈「本当に夫には謝ってほしいです(笑)」夫・さまぁ〜ず大竹一樹との“家庭内やりとりの裏側”…中村仁美(46)が語る、結婚16年のリアル〉から続く
先ごろ出版された初の著書『妻脳vs.夫脳 年上夫のあるある観察記』(光文社)が重版を重ね好評を博している中村仁美さん(46)。フジテレビのアナウンサーを経て、現在はフリーアナウンサーとして、テレビ、ラジオ、雑誌連載など仕事面が多忙な一方で、3人の男の子の母としても奮闘中。
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夫である芸人コンビ「さまぁ〜ず」の大竹一樹さんが自身の番組で披露する、家庭内での抱腹絶倒のエピソードは、時折メディアでも話題に。
今回は著書の話とともに、これまで語られることのなかった中村さんの本音、また仕事や子育て、この先の人生について率直な思いを伺った。

中村仁美さん
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達成感かぁ……10回に1回ぐらいですかね
――当時のテレビ業界は、自分の時間がないことに疑問を抱く暇さえなく、「寝る間を惜しんで働くこと」が一種の美徳として礼賛されるような時代でしたよね。
中村 20代の頃なんて、2日連続で休みがあっても何をしたらいいのかわからなくなるほどでした。クリスマスのようなイベントごとの日も、仕事が入ってなんぼ、という感じ。でも、当時は本当に仕事がしたかったんです。ゴールも正解もなかったので、常に何かを追い求めなきゃいけない。本当にがむしゃらにやっていた感じです。
――達成感のようなものはありましたか?
中村 達成感かぁ……10回に1回ぐらいですかね。ないからこそ、たぶん続けてこられたんだと思います。
――第一子を妊娠された際も、産休直前まで仕事をされていたんですよね。
中村 そうです。ただ、私はすごく健康な妊婦だったので、それまで通り働くのも平気で、深夜番組も引き受けていたんですが、妊娠した後輩に「先輩にそうされちゃうと、つらいときに断れないんです!」と言われてはっとしましたね。あの一言は衝撃でした。
――でも、そういうことが言える人間関係が築けていた、良い職場環境だったとも言えますね。
中村 なんでも言い合える仲ではありましたね。私自身、10歳上の先輩と今も飲み仲間ですし。フジテレビは年次を問わず、みんな仲が良いんです。7〜8歳下の後輩、山崎(夕貴)とも何でも言い合えますよ。
働き方改革が動き出す過渡期…異動を機に退職を決意
――その後、2人目の出産から2年。異動を機に退職を決意されたんですよね。当時は働き方改革が動き出す過渡期でもありました。
中村 ちょうどその頃、子どもの進学も重なる大事な時期だったんですが、アナウンス室では調整をしながらどうにかやれていました。新たな配属先は、チームで仕事をしなければいけなかったんです。
育児や家庭の事情などを伝えたら、「休みたい日、早く帰りたい日、予定を出してくれればそれに合わせてチームを組むよ」と言ってくれたんですが、私一人の都合でいろいろな人に迷惑をかけられないなと。フジテレビには骨を埋めるつもりでいたんですけど、これまで結構頑張ってもきたし、一度環境を変えてみるか、と。異動先が今までよりも忙しくなると、育児にかける時間がなくなるかもと思ったのも理由の一つでした。
――退職後も、アナウンサーを続けようという意志は強かったのでしょうか。
中村 せっかく続けてきたので、今までみたいにはいかなくても、経験を活かして働きたいなという思いはありました。ただ、今の事務所にお世話になるとき、マネージャーさんから得意なこと、趣味や好きなものを聞かれたんですが、これと言えるものが何もなかったんです。
アナウンサーの延長線上にフリーランスの道があると思いこんでいたんですけど、「何の強みもないまま会社を辞めてしまった!」と急に不安に。それで、「いただいた仕事は全部、頑張ってやります!」と伝え、今に至っています。
「その忙しさで、あの旦那さんで(笑)、よく3人目を考えたね」と言う先輩も
――2019年には3人目のご出産も。フリーになり、心身ともに余裕も生まれたのでしょうか。
中村 ねえ(笑)。会社員の時は、本当に時間に追われていて、夫の仕事柄、育児も家事も全部一人でやらないといけなかった。会社から帰る電車のなかで、家に帰ってから寝るまでの動きをイメージ再生するんです。「これやって、あれ作って、明日の保育園の準備して、寝かせて、その後ごはんの準備をして、明日の台本を読むぞ!」と、頭がパンクしそうでした。
局アナ時代は、番組収録の前後数時間は会社にいなければならず拘束時間が長かったのですが、フリーは収録時間だけ行けばよくなり、子育ての時間が増えていきました。「今日は何を作ってあげようかな?」と想像できる余裕もできて、もう一人いても楽しいのかも、と。「その忙しさで、あの旦那さんで(笑)、よく3人目を考えたね」と言う先輩もいましたけど(笑)、私は2人姉妹なので、3人兄弟ってどんな感じなんだろう? 未知の世界に行ってみたいなと思ったんです。
夫はすぐ私のほころびを見つけるんですよね(笑)
――子育てで、ものすごく大変だった経験はありますか?
中村 休日に次男が熱を出した時ですね。夫は仕事で朝からいなくて、三男はまだ乳飲み子。長男を一人で習い事へ送り出し、三男も連れて、次男を病院に連れて行かねばなりませんでした。夫が「日曜日、開いてるらしいよ」と言っていた病院に行ったら、閉まっていて。
――なんと!
中村 もう地獄でした。やっとの思いで着いたのに病院は閉まっているし、その間に長男は習い事から帰ってきて、鍵がなくて家に入れない。次男はぐったりしているし、あれは本当につらかったですね。
――今は育児や家事のバランスをうまく取りながら……。
中村 全然取れていないです(笑)。私の家事のプライオリティは炊事が1位で洗濯が2位。掃除は最後なので、家は超汚いです。子どもの忘れ物チェックもできなかったり、習い事がお休みの日に行かせちゃったり。鍵を持たせるのを忘れて、セコムを呼んだこともありました。そういうことがしょっちゅうあるんです。
先日、子どもの唇が乾燥しているのを見つけた夫が、「普通はなんか塗るだろ」みたいなことを言ってきて。私は、そのくらい平気でしょって思うんですけど、夫は「ありえない」と。すぐ私のほころびを見つけるんですよね(笑)。
写真=志水隆/文藝春秋
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(川村 夕祈子)
