高石早苗氏の公式Xより

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消費税減税を議論する超党派の「社会保障国民会議」は22日、実務者会議を開き、農業や水産業、外食業界、税理士の代表者と意見聴取を実施した。

高市政権は物価高対策として2年間飲食料品の消費税をゼロにすることを目標としているが、外食産業は消費税がゼロになることで、飲食料品との税率の差が10%に拡大することで、外食離れが起こる可能性を指摘。外食の税率もゼロの対象にするよう政府に要望した。また、値札の貼り替えや価格設定の再検討が企業負担になるという声も上がった。

農家や漁業者は大半が免税事業者であり、取引先から受け取った消費税相当分は「益税」として利益になる。税率がゼロになるともうけが減ってしまう。減収カバーのため仕入れにかかる消費税分の還付を受けようと課税事業者になるには事務負担が大きい。仕入れ経費は10%の税負担が生じる。農業・漁業者からは、減益分が埋められるよう、政府に支援を要請した。

税理士団体からは、食料品の消費税率ゼロによって、還付作業が増えるため、対応が急増する可能性が指摘された。

レジのシステムメーカーからは、店の売り上げや在庫、顧客情報を管理するPOSシステムは、現在税率をゼロにできない設定のケースが多く、システム改修には1年くらいかかるとの声が上がった。一方で、ゼロ以外の数字であれば設定することができるため、時間もそれほどかからないとしている。

消費税率ゼロにした場合は5兆円の財源が必要とされ、外食産業や農業、漁業など影響を受ける業界への支援を行えばさらに、財政負担は大きくなる。次回は24日に、経済学者らからヒアリングを行う予定となっている。

2027年4月から開始を目指す

社会保障国民会議は2026年2月に設置。第二次高市早苗内閣が「社会保障と税の一体改革」を議論するために発足した政府と政党の協議体だ。

少子高齢化と物価の上昇の中、社会保障の給付と負担のあり方について、国民に見える形で迅速に検討を進めることを目的としている。同会には、中道改革連合、国民民主党、チームみらい、日本保守党が参加している。

4月中に具体的な論点を整理していき、夏頃までに中間とりまとめ、2027年4月ごろから制度開始を目指している。

文/並河悟志 内外タイムス編集部