米国の逆封鎖とイランの亀裂の中で「停戦延長」…トランプ大統領、出口見いだせず不確実性拡大(1)
トランプ米大統領がまた一歩後退した。21日午後にイランと停戦延長を電撃宣言してだ。
トランプ大統領はこの日、交流サイト(SNS)に上げた声明で、「イラン政府が深刻に分裂しているという事実と、パキスタンのムニール総司令官とシャリフ首相の要請に基づき、われわれはイラン指導部と交渉団が統一された提案を用意する時までイラン攻撃を中断してほしいという要請を受けた」と伝えた。続けて「彼らの提案が提出され(終戦)議論がどちら側であれ結論が出るまで停戦を延長するだろう」とした。自身が設定した停戦終了期限である米東部時間22日午後8時を28時間前にしたタイミングだった。
11日にパキスタンのイスラマバードで行われた最初の終戦談判後に同じ場所で2度目の交渉が可能なものとみられたが結局実現に至らなかった。トランプ大統領はこれまで停戦延長はなくイランが合意を受け入れなければ爆撃を再開すると数回にわたり公言してきたが、再び「TACO(トランプはいつもビビって引っ込む)」を見せたという評価が出ている。
◇イラン「トランプの決定、何の意味もない」
イランは冷淡だった。最初の反応は交渉団を率いるカリバフ国会議長の参謀であるモハンマディ補佐官から出てきたが、彼はXで「トランプの停戦延長は何の意味もない」と一蹴した。イランのタスニム通信によると、イラン軍は「少なくともホルムズ海峡は開放せず、必要な場合(米国の)封鎖を武力で解除するだろう」とした。
トランプ大統領が戦争再開の代わりに停戦延長を選ぶことにより最悪の破局は避けられた。ただ中東情勢は依然として一寸先もわからない不確実性を継続することになった。
◇破局は避けたが中東の不確実性は拡大
米国とイランが終戦交渉の糸口を開くことができず停戦延長に入ったのは何よりも米国の強力な「イラン海上逆封鎖」が決定的影響を及ぼした。7日に米国とイランが2週間の停戦に合意してから最初の終戦交渉に入る時だけでもイランは有利な状況に見えた。イランのホルムズ海峡封鎖が世界的にエネルギーへの危機感を高めさせ、これは米国内の世論悪化につながりトランプ大統領が守勢に追い込まれる形になったためだ。
しかし1度目の交渉決裂直後に米国がイランの港湾を出入りするすべての船舶を逆に封鎖して物資流入を遮断すると状況は反転した。そうでなくても経済難に苦しめられるイランは、資金源が断たれるとすぐ圧迫を受け、アラグチ外相が「戦争行為」と糾弾するなど激高した反応を見せた。
◇米国の逆封鎖にイラン強く反発…交渉参加先送り
トランプ大統領は今回の停戦延長にもイラン封鎖作戦は続くと明らかにした。ベッセント米財務長官も「米海軍はイランの港湾封鎖を継続するだろう」と確認し、「数日中にイランのカーグ島の(原油)貯蔵庫は満杯になり、脆弱なイランの油井は使用が中断されるだろう」とした。米国の封鎖によりイランの石油輸出の道が断たれ石油輸出の核心拠点であるカーグ島の原油保存施設が近く飽和状態に達し、油井の原油ボーリングも事実上中断されるだろうという意味だ。
