井筒和幸監督8年ぶり新作は“悪の不時着”タブーに挑むも「娯楽映画。気楽に見て」関西オールロケ
映画監督の井筒和幸氏(73)が16日、大阪市内で会見に出席。8年ぶりに手掛け、現在オール関西ロケ中の映画「国境」について語った。
「あっという間の8年間。他にいっぱいやることがあったんですよ」と釈明しつつ、久々に新作を手掛けた理由について「娯楽映画を撮りたかった」と語った。
大阪で任侠を貫く役どころの伊藤英明と、建設コンサルタント役・染谷将太という“アウトロー2人”がバディを組み悪党相手に暴れ回る、黒川博行氏の人気小説“疫病神シリーズ”「国境」を映画化した。
「黒川先生が書かれたコンビものの作品を読んで、かつての1960年代、勝新太郎と田宮二郎の“悪名シリーズ”の絶妙な掛け合いを想起した。巨匠たちがつくったそんな作品に追いつくようなものがあってもいいんじゃないの?」との思いでメガホンをとった。
ダマされた金を取り返すために、北朝鮮に高飛びした詐欺師を追う内容で、原作の黒川氏も「映画化できるとはまったく考えてなかった」と語った。企画・製作した紀伊宗之氏は「北朝鮮に密入国する言わば“悪の不時着”。大手の映画会社では絶対やらない企画をやりたいというのが強くあった」とタブーにあえて挑む覚悟を語り、快諾してくれた監督や出演者らに感謝した。
井筒監督は「黒川さんの原作の中でも飛び抜けた…国境を越えていく話。冒険物語は僕もやったことがないから、これは面白いと思った。初めてのタッチのものではあるから、挑戦しようと受けた」と語った。社会的問題を含みつつも「小難しい話じゃないので気楽に見てほしい」と期待した。
伊藤も現場の熱量を力説し「こんなにも早くできあがりを見たいと思う作品は今までなかった。人の業や生きざまがエネルギッシュに映っているだろうと楽しみで仕方ない」、染谷も「本当に娯楽映画。笑えるし、ハラハラするし、テンポも軽快。全然説教臭くなく社会的な縮図もちゃんと描かれていて、僕は大好き。面白いシーンしかない」とアピールした。
紀伊氏によると「公開は年明け(2027年)ぐらいを予定している」といい、撮影は「まだ2〜3週間残っている」とした。
