【京都小6】総勢60名、異例の「科捜研」現場入り捜査も空振りか…「警察は何らかの情報をつかんでいたはず」
京都府南丹市園部町で安達結希(ゆき)くん(11)が行方不明になって3週間になろうとしている。小学5年生だった結希くんは3月23日、6年生の卒業式に参加するため父親の車で小学校に送ってもらってから行方がわからなくなった。春休み中に見つかるものと思われていたが、新学期も始まってしまった。捜査に進展はあったのだろうか。
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【写真を見る】実は4月2日にも警察は“自宅周辺”を捜索していた…小川氏が目撃した緊迫の瞬間
現地を取材した神奈川県警の元刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が語る。
「これまでの状況を考えると、“ないない尽くし”と言っていいと思います。警察からの情報発信は極端に少なく、23日以降の結希くんの目撃情報や防犯カメラ等の映像も一切ありません」

行方不明から6日後の29日、結希くんの黄色いランリュックは発見されたが……。
「小学校から西へ3キロの場所で、その辺りは消防団の皆さんが24日と25日、そして28日にも捜索していました。地元の消防団の皆さんは、見落とすことがないようあえてメンバーを変えて捜索に当たったそうです。3回も捜索して何も見つからなかった場所で、それも草むらの奥ではなくガードレールの裏側でランリュックが発見されたというのは不自然です。しかも、25日に雨が降ったにもかかわらず、ランリュックは濡れていなかった。まるで『見つけてください』とでも言わんばかりですし、捜索されたくない場所から目をそらさせる目くらまし、攪乱とも受け取れます」
しかも――。
「警察はそれを発表しました。今のところランリュックは唯一の物証と言ってよく、もし結希くんを誘拐した犯人がいるのであれば、“秘密の暴露”たりうるアイテムになります。それをわざわざ警察が発表したことにも違和感を覚えます。その上で警察は、捜索地点を別の場所へと移したのです」
自宅近辺の捜索
4月7日、京都府警は小学校の近辺ではなく、結希くんの自宅周辺の別荘地の捜索を始めた。小川氏は続ける。
「実は私は2日にこの辺りを訪れていました。メディアはランリュックが見つかった辺りを取材していたようですが、すでに別荘地では機動隊が捜索を始めていました。7日からは規制線も張られてしまい、メディアも入ることはできなくなりましたが……」
だがこの捜索こそ警察が勝負に出た一手だったと小川氏は指摘する。
「警察は事件性があることも視野に入れていると想像できます。この日は単なる捜索ではなく何らかの情報をつかんでおり、その検証に近いものだったと思います。朝7時に捜索はスタートしましたが、この時点でメディアも大勢集まっていました。当然、警察から時間と場所の連絡があったはずで、警察としても何かが見つかるという意思表示と言っていいでしょう。前日の倍近い約60名もの体勢が敷かれ、鑑識車両に加え科捜研(科学捜査研究所)も臨場したことがわかっています」
京都府警の科捜研といえば、人気ドラマ「科捜研の女」(テレビ朝日)で沢口靖子が演じた榊マリコを思い出す人もいるだろう。
極めてレアなケース
「私は神奈川県警に30年勤めましたが、科捜研の人が現場に来たのを見たことがありません。先日、元警視庁捜査一課の知人にも訊きましたが、彼も捜査一課に18年いて一度も見たことがないそうです。ですから、ドラマについて尋ねられたときには『マリコさんのように現場に行く科捜研はいません』と言い切ってきました。科捜研の職員はあくまでも研究職であり、警察官ではないので捜査権もありません。それだけに今回、科捜研が臨場したことにビックリしたんです。極めてレアなケースと言っていいと思います」
何のために科捜研が現場に入ったのだろう。
「見たことがないので想像ですが、持ち帰って鑑定するのではなく、その場で即時に鑑定、検証を行うべき物証が出ることを想定したのかもしれません。ただ、結果としては鑑定対象が出なかった、あるいは鑑定したものの結果が出なかったのだと思います」
勝負をかけた大捜索にもかかわらず解決に繋がる手がかりは見つからなかったようだ。捜査は振り出しに戻ってしまったということだろうか。
「最初に“ないない尽くし”と言いましたが、そのために捜索範囲を絞り切れていないのかもしれません。現在は小学校から結希くんの自宅に向かう6キロの地点で捜索が行われていますが、必死の捜索が一日も早く実を結ぶことを期待しています」
デイリー新潮編集部
