ハチミツかけてトーストに「納豆」が世界でブーム 輸出量は8年で約3倍に
納豆といえば、長らく外国人にもっとも不人気とされた日本食だが、その納豆が海外で注目を集めている。不人気の理由は「ねばねば」と独特の「におい」だが、今ではSNSに「#Natto」「#Nattochallenge」などとして、外国人が納豆を食べる動画がアップされている。
財務省貿易統計によれば、納豆の輸出量は2017年の1752トンから2025年の5248トンへと8年で約3倍に急増している。輸出全体の約半分を中国とアメリカが占めているが、他の多くの国や地域にも輸出されている。海外には冷凍で運んで冷凍で販売されることが多いのだが、納豆菌は冷凍すると休眠状態になるため、味・品質には変化がないという。
人気となった理由について、全国納豆協同組合連合会では、新型コロナウイルスの流行後に世界で健康志向が高まったことや日本食ブームとともに、発酵食品の1つである納豆が注目されたことを挙げている。また、旅行で日本に来たときにホテルの朝食バイキングなどで納豆を食べた経験をきっかけに、帰国後も納豆を食べるようになったという人も増えているという。
食べ方は国によってさまざまで、アメリカやカナダではハチミツをかけてトーストにする人や、マスカルポーネチーズを合わせてクラッカーに塗って食べるという人もいる。中国の納豆料理専門店ではピータンに合わせて提供されている。
糸引き少ない仕様が人気
メーカーの努力の成果もある。「おかめ納豆」タカノフーズのサイトによれば、糸引きを少なくしただけで、フランスでは広く受け入れられるようになったという。もともと、フランスには独特の香りを放つチーズを好む食習慣があるので、納豆のニオイはさほど気にならない人も少なくなかったのだとか。
糸を引かない納豆は、チーズやバター、ワインにもよく合うと好評だ。その使い方は、パンやパスタにかけたり、サラダに入れたり、すぐに使える豆として重宝するという声もある。実はフランスでは、フランス人がフランス産大豆を使って作る納豆が販売されているほど、納豆が受け入れられているという。
TBS系列「Nスタ」では、2018年に日本を訪れて納豆の虜になったというフランス在住のセドリックさんをレポート。自分が住んでいる地域では納豆が売られていないため、ネットで取り寄せた納豆菌を大豆にかけて、ヨーグルトメーカーで発酵させて作っているという。パクチー・にんにく・しょうゆなどでアレンジして、ご飯にかけて食べているそうだ。
「ねばねば」を減らした納豆が受け入れられたというのは、納豆好きにはやや複雑な気持ちもするが、日本が誇る伝統食の納豆がいつしか世界中で食され、作られるようになってきているのは喜ばしいことだ。
