「ドアパンチ」で隣の車に傷が! 修理費は保険で払えますか? 使うとかえって損になるでしょうか?

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ドアパンチは、スーパーの駐車場などに車を駐車したあと、ドアを開けた勢いで隣の車に傷をつけてしまうことです。駐車場が狭かったり子どもがうっかり勢いよく開けてしまったりなど、さまざまな要因で起こり得ます。ドアパンチをしてしまった場合、修理費を保険で支払うべきか、自費で対応すべきか迷う人もいるでしょう。 今回は、ドアパンチで保険を利用すると保険料はいくらくらい変わるのか、またドアパンチをしてしまったときの対応や防ぐ方法などについてご紹介します。

ドアパンチで保険を利用すると保険料はいくらくらい変わる?

ドアパンチで相手の車に傷をつけた場合は、一般に自動車保険の「対物賠償保険」で補償対象となるでしょう。傷をつけた車の持ち主から修理代を請求された場合に、利用可能です。ただし、保険の対物賠償を利用すると、保険の等級は3等級下がります。保険料は保険の等級によって決められるため、3等級下がることで保険料も高くなります。
さらに、対物賠償保険を使って等級が下がると、「事故有係数適用期間」が適用される仕組みです。無事故と事故有係数適用期間がある場合では、同じ保険の等級でも保険料が変わります。ある会社の場合、無事故と事故ありで保険料の割引、割増率は表1のように変動します。
表1

等級 無事故 事故後 割増 1 108% 2 63% 3 38% 4 7% 割引 5 2% 6 13% 7 27% 14% 8 38% 15% 9 44% 18% 10 46% 19% 11 48% 20% 12 50% 22% 13 51% 24% 14 52% 25% 15 53% 28% 16 54% 32% 17 55% 44% 18 56% 46% 19 57% 50% 20 63% 51%

※筆者作成
ドアパンチにより事故有係数適用期間が3年とすると、3年間は事故後かつ3等級下がった等級の割引率で保険料の支払いが必要です。
例えば、本来の保険料が年15万円で15等級だった場合、実際の年間保険料は7万500円です。しかし、ドアパンチにより等級が3つ下がった12等級になり、事故有係数適用期間が3年になると、年間の割引率は22%、年間の保険料負担は11万7000円になります。
無事故で15等級だった場合と比較すると、年間4万6500円、3年間で13万9500円の差です。この試算例では修理代が13万円程度までであれば、保険を使わず自費で対応したほうが負担を抑えられる可能性があるでしょう。

ドアパンチをしてしまったときの対応

まず、ドアパンチをしてしまったときに無断で立ち去るのはやめましょう。意図的でなかったとしても、無断で離れた時点で当て逃げ扱いになる可能性があるためです。相手に謝罪をして、警察に事故の届け出をします。
相手がその場にいない場合も、そのまま立ち去らず、まずは警察に連絡し、施設の管理者にも状況を伝えましょう。必要に応じて連絡先を記したメモを残し、保険会社にも連絡して対応を確認することが大切です。保険会社を通さず個人間で交渉すると、想定よりも多くの修理代を請求されるなどトラブルにつながる可能性があるためです。
また、現場の状況を写真に撮っておくと、お互いの過失割合などの判断がしやすくなります。

ドアパンチを防ぐポイント

ドアパンチを防ぐためには、駐車スペースの広さに余裕のある駐車場を選ぶとよいでしょう。特に、横幅に余裕があると、多少勢いよくドアが開いても傷つけずに済みます。
また、風の勢いでドアが大きく空いてしまうケースもあるため、あまり風の影響を受けない場所に駐車するとドアパンチせずに済むでしょう。駐車する際は、左右どちらかに壁や柱がある場所を選ぶのも1つの方法です。

等級が下がった場合の保険料と修理費用を比較して判断する

ドアパンチで相手の車を傷つけてしまった場合、状況によっては修理費用を求められます。車への傷なので「対物賠償」の対象となり、保険を活用して修理代の支払いも可能です。ただし、対物賠償を利用すると保険の等級が下がり、保険料が高くなります。
修理費用をすべて自腹で支払うのと、保険を利用して支払うのとどちらが得かはそれぞれの費用によって異なるため、よく比較して決めましょう。
なお、ドアパンチをした際は、相手に謝罪をしたうえで、保険会社の担当者に間に入ってもらうことが大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー