26年の2月は新車が売れなかった! 寒波に物価高と厳しい状況が新車市場に反映

この記事をまとめると
■2月と3月は事業年度末の決算セール期間だ
■2026年2月の販売台数は乗用車も軽自動車も前年比を超えなかった
■軽自動車に関してはダイハツとスズキが接戦を繰り広げている
2月〜3月はモノが売れない
2月と3月は事業年度(4月から翌年3月)末の決算セール期間となっている。そして2月はその決算セール前半の月となり、その結果が大いに注目されている。自販連(日本自動車販売協会連合会)から2026年2月単月での登録新車車種別登録台数、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)から軽自動車についての2026年2月単月締めでの新車販売台数がそれぞれ発表された。
まず登録車の車種別登録台数から見ていこう。新車販売業界での実績評価は、当月内に何台受注したかではなく、当月内に何台新規に登録できたかになる。つまり業界内では、登録台数=販売台数となっているのである。

2026年2月単月締めでの登録乗用車登録台数は、21万1362台(前年比90.2%)となった。一方、軽四輪乗用車の2026年2月単月締めでの販売台数は、11万7172台(前年比97.4%)となった。
2月は全国的に猛烈な寒波が日本列島を襲った。降雪地域では災害級の雪が降り、雪がほとんど降らない関東以西の太平洋側などでも、異常ともいえる低温の日々が続いた。当然、このような気候状況では新車に限らず消費者の買い物行動が鈍るのは当たり前の話だ。そもそもタクシー業界では、2月はまわらない(稼働が極端に悪い)ともいわれ、モノが売れない月の代表とされている。

さらにここのところよく耳にするのが、「新車が高い」ということだ。留まるところを知らないインフレの下、新車価格も値上がり傾向が続いている。とくにフルモデルチェンジなどが行われると、そのタイミングでモデル自体の性能も向上しているのだが、価格が先代型に比べると目立って高くなっていることも、いまどきはよくあることだ。
事業年度末決算セールなどの増販期では、特別低金利キャンペーンを行うブランドもあるが、利上げが進むなかでオートローン金利も上昇傾向にあり、オートローンで手軽に新車を……というムードも以前ほどはなくなってきているのが現状である。
世の中全体が買い控えの傾向にあり
それでは中古車はどうかという話にもなるが、海外での日本仕様の日本車が大人気、そして新車が無理なら中古車という購買行動もあり、中古車価格も高騰傾向が続いている。なので、納得できる価格になるのは10年落ち以上の中古車になるともいわれている。軽四輪乗用車ですら前年比100%をキープできない状況をみると、新車販売は苦戦しているともいえる。

しかし、限定的ではあるが2026年4月より環境性能割が廃止となるため、若干の買い控えや、新規登録の先延ばし(車両はすでに販売店に届いているが、新規登録を4月以降に行う)といった動きも、実績数値を鈍らせているのかもしれない。
軽自動車で気になるのは、スズキとダイハツによる事業年度締めでの、ブランド別年間新車販売台数におけるトップ争いの行方だ。
全軽自協の統計を参考に2025年4月から2026年2月までの累計販売台数を算出すると、スズキが50万1686台、ダイハツが47万5481台となり、スズキが2万6205台差をつけてリードしている。2025年3月の実績をみると、スズキが5万7030台、ダイハツが4万8140台となっている。仮にダイハツとスズキの2026年3月の販売台数が2025年3月と同じだったとすると、ダイハツがスズキと並び、さらに2026年2月までの差を埋めてスズキを抜くには、2026年3月単月で8万3235台以上販売しなければならない。

過去10年ほど遡ると、2015年3月に8万9195台を販売した実績はあるものの、認証問題の影響が抜け切れていない現状では、8万台の大台に乗せるのはかなり厳しいのではないかと見ている。現状では2025事業年度の年間販売台数でもスズキのトップ獲得が濃厚といえるが、予断を許さない状況にあると、現状はしておこう。
2026年3月の実績は、自販連で登録台数としているように、軽自動車も含めて受注したものの新規登録できていない受注残車両に、どれだけ多くナンバープレートをつけられるかの競争の結果ともいえる。メーカーの生産工場では可能な限り新車を作り出荷し、販売ディーラーでは出荷されてきた新車にどんどんナンバープレートをつけるため、迅速に動くことが最優先されるのである。
