ミッキー・ローク
 一大センセーションを巻き起こした官能映画「ナインハーフ」などで知られ、かつて「セクシーな男」の代名詞だったイケメン俳優ミッキー・ローク(73)。その後ボクサーに転身し、日本でも、「猫パンチKO」で大変話題になった。俳優業とボクサー業を行き来しながらキャリアを築いていたが、近年は収入が激減しているうえ、家賃の滞納により立ち退きを迫られるなど窮地に陥っている。

◆ケツに銃を突っ込んで引き金を引く方がマシ

 ここ数週間、ロサンゼルスにある自宅の家賃約5万9000ドル(約920万円)の滞納など、経済的な苦境が報じらているミッキー。今月はじめにはインスタグラムに動画を投稿し、自身を救済する目的でクラウドファンディング「GoFundMe」にページが開設されたことについて、こうコメントした。

「本当に混乱してる。誰かが勝手に基金を作ったが、金が必要でも俺はチャリティなんかに絶対頼まない。ケツに銃を突っ込んで引き金を引く方がマシだ」

 強い言葉で不快感を示した彼は、ファンにこう呼びかけた。

「GoFundMeなんて一生知らずに終わると思っていた」「金を出すな。出したなら取り戻せ」

◆「屈辱的で、クソ恥ずかしい」と救いの手を拒否

 自身の家賃支払いを支援するために立ち上げられたGoFundMeキャンペーンに強く反発し、「屈辱的で恥ずかしい」と怒りをあらわにしたミッキー。本人は「まったく関与していない」と断言している。

 また、家賃滞納については「家の修繕を全くしない悪徳大家のせいで支払いを止めた」と主張し、ネズミ被害や水道の故障など劣悪な環境を列挙。「この件は裁判で争う」としている。

 そして「屈辱的で、本当にクソみたいに恥ずかしい。でも嵐はいつか過ぎる。仕事に戻って、また普通の生活に戻るさ」と語り、騒動の収束を誓っている。

 ミッキーは昨年のクリスマスの前週、滞納している家賃を3日以内に支払うよう通告され、応じなければ立ち退きを強いられる事態に。英タブロイド紙『デイリー・メール』が入手した裁判書類によると、滞納額は5万9100ドル(約925万円)にのぼるという。

 そんなミッキーを救済するため、滞納分の支払いや生活支援を目的としてクラウドファンディングのページが開設された。これは彼のマネージャーであるキンバリー・ハインズ氏の助手が立ち上げたもので、短期間で約10万ドル(約1500万円)が集まったという。

 けれども、本人が受け取りを拒否していることから、集まった資金は支援者に返金されるそうだ。

◆衝撃の官能作で元祖「世界一セクシーな男」に

 1980年代、米映画界を代表するトップスターにのぼりつめたミッキー。きっかけとなったのは、1986年の衝撃作『ナインハーフ』で、謎めいたエリート男性ジョンを色気たっぷりに演じて大ブレイクした。

 美人女優キム・ベイシンガーが演じるエリザベスとの濃厚な関係を描いた本作では、目隠しや氷などを使って五感を刺激するような官能的なシーンも登場。その大胆で過激な性描写は、賛否両論を巻き起こしつつも、「性」のタブーに挑んだ作品として大きな注目を集めた。

 この映画はカルト的な人気を博し、ミッキーも「最もセクシーな男」として映画界を席巻。世界的な“セックスシンボル”とまでいわれるように。ナイーブさとワイルドな魅力を兼ね備えた彼は、「ジェームズ・ディーンの再来」とも称された。

 俳優として絶頂期にありながら、1991年に突如としてプロボクサーに転身。1994年まで8試合に出場し、6勝(6KO)、2引き分けで、公式記録上は無敗の戦績を残した。

 けれども、2014年11月にロシア・モスクワで行われた一戦で、対戦相手が金銭を受け取って負けることを承諾したとの噂が浮上。いわゆる「八百長」が取り沙汰された。1992年に日本の両国国技館で行われた試合でも、相手を撫でるような超軽いパンチで勝利したことで、「猫パンチKO」などと揶揄された。