トヨタ新「低燃費コンパクトカー」がスゴイ! 「リッター33キロ超え」だけど実際の数字は? 一般・高速道路&エアコンONで“普段走り”して感じた「アクア」の進化と「気になる燃費」は?
アクアの一部改良モデル、何が進化した?
トヨタはハイブリッドコンパクト「アクア」を一部改良し、2025年9月1日に発売しました。
これまで「アクアは燃費がいい」と聞くことは多かったものの、日常の移動でどれくらいの燃費が出るのか、実際に確かめたいという声も少なくありません。
【画像】「えっ…!」 これがトヨタ「新アクア」の“実際の燃費”です!(30枚以上)
そこで編集部員N(筆者)は、神奈川・湘南エリアから東京・若洲エリアまで、約50kmの距離を普段どおりのペースで走行し、実際の燃費と改良モデルの進化を体感してきました。

初代アクアは2011年に登場。トヨタの小型ハイブリッドとして「プリウス」の弟分的存在で、「誰もが気軽にハイブリッドを」という思想のもと、燃費性能と扱いやすさで人気を集めました。
現行の2代目は2021年にデビューし、新世代ハイブリッドシステムを搭載することで、より電動化を推進しています。
今回の一部改良モデルでは、「より上質に、より先進的に」をテーマに、デザイン、安全、快適装備を全面的に刷新しました。
ボディサイズは全長4080mm×全幅1695mm×全高1480mm、ホイールベース2600mmで、取り回しのよいコンパクトさを維持しながら、室内空間の快適性も確保しています。
デザイン面では、フロントマスクがプリウスを思わせるハンマーヘッド形状に刷新し、全グレードにBi-Beam LEDヘッドランプを採用しました。
バックドアにはピアノブラックのガーニッシュを加え、リアビューも精悍な印象です。また、新色の「マッドバス」や「グレイッシュブルー」など、街中で映えるボディカラーも追加されています。
インテリアでは7インチのマルチインフォメーションディスプレイを全車標準装備し、最新のコネクティッドナビ対応ディスプレイオーディオも搭載。
Zグレードではライトグレーの合皮内装も選択可能となり、質感が大きく向上しています。
さらに、電動パーキングブレーキ(EPB)とブレーキホールドが全車標準装備となり、足回りも再チューニングされ、停止から発進までの動きがよりスムーズになりました。
そして、停止時に車体がカクンとなったり揺れたりするのを抑え、スムーズに静止させる技術である「スムーズストップ」を、「センチュリーSUV」や「アルファード/ヴェルファイア」に次いで、コンパクトカーでは初めて採用したのも大きなトピックです。
開発陣によれば、「EPBの採用で重量バランスが変わったため、走行フィーリング全体を再チューニングした」とのことで、静粛性や滑らかさだけでなく、ハンドリングや減速時の姿勢変化もブラッシュアップ。
これにより、「上質な小型車」という印象がより際立つ仕上がりになっているといいます。
パワートレインは1.5リッター直列3気筒エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムで、2WDと4WDが選択可能。
カタログ燃費は、最も優秀な「X」(2WD)で34.6km/L(WLTCモード燃費)を達成しています。
なお価格(消費税込み)は、248万6000円から302万2800円です。
実走で感じた魅力と気になる燃費
今回、試乗したのは上級グレード「アクア Z(2WD)」モデルで、WLTCモード燃費は33.6km/Lです。湘南を出発し、新湘南バイパスや首都高湾岸線を経由して東京・江東区の若洲エリアまで向かいました。
エアコンは25度、風量は2に設定し、道路状況に応じてエコ、ノーマル、パワープラスモードを切り替えながら一般道と高速道路を走行する、現実的な走行環境とルートです。

出発直後、まず印象的だったのはEV走行の自然さです。郊外の緩やかな上り坂でも、バッテリー残量に応じてモーター走行を優先する制御が働き、時速40km/h付近まではほとんどエンジンが作動しません。
開発陣は「従来モデルでは坂道でエンジンが頻繁に作動していたが、改良型ではモーター主体で粘り強く走れるよう制御を最適化した」と話しており、アクセルを踏み込むとモーターがスムーズにトルクを送り出し、力強さと静粛性が両立しているのを実感できます。
そして信号待ちや渋滞ではブレーキホールド、さらにスムーズストップが絶妙に効きます。
停止時にブレーキを保持してくれるブレーキホールドは、アクセルを踏むだけで自然に発進でき、ストレスを大幅に軽減。
また途中、町田(東京都)や川崎(神奈川県)付近で数kmに及ぶ渋滞に遭遇しましたが、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)により、先行車との車間距離を4段階で設定でき、長い渋滞でも快適に追従走行が可能でした。
モード切替も便利で、エコモードでは燃費重視の走行、ノーマルやパワープラスモードでは加速性能が引き締まり、追い越しや合流もスムーズに行えました。
停止から発進までの動きも滑らかで、小型ハイブリッド特有のもたつき感はほとんどありません。
そして走行すること約2時間、メーターに表示された平均燃費は31.6km/L。実際に数値を見て驚きました。
エアコンを使用し、一般道路や高速道路、渋滞も含む条件にもかかわらず、カタログ値の33.6km/Lに迫る数字を記録しており、その優秀さに感心せざるを得ません。
市街地でもモーターによるEVモード走行が頻繁に活用されるため、燃費面での満足度も高く、開発陣が強調していた「上質な日常使い」を実感できました。
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今回の試乗で改良型アクアは、単なる「燃費重視のコンパクトカー」ではなく、静粛性・乗り心地・安全性を含めた総合的完成度で勝負する一台であることが明確になりました。
プリウス譲りのデザイン言語や凛としたフロントマスクは街中でも存在感を放ち、EPBやブレーキホールド、スムーズストップなどの標準装備により、運転の楽しさと安心感もさらに強化。
コンパクトカーながら大人が満足できる完成度を持ち、日常使いから長距離まで幅広く活躍できるモデルに仕上がっています。
「実用性と上質感を両立させたアクア」という言葉が、今回の試乗でまさに体感できました。
