元教師が警鐘「脅して行かせても逆効果」子どもの“行きたくない”サインに寄り添う正しい対応とは

元教師のすぎやま氏は、自身のYouTubeチャンネルで公開した動画「子どもが『学校行きたくない』と言い出したら親がやるべき行動5選」の中で、不登校や登校しぶりのサインに対する親の初期対応の重要性と、具体的な対応方法について解説している。

動画の冒頭で、すぎやま氏は「子どもがこう言い出した時の最初の親の対応っていうのがとっても重要なんです」と強調。対応を誤ると問題が長期化する可能性があると指摘し、保護者が最初に取るべき行動として「とりあえず1日2日休ませてもいいです」と、意外とも思える提案を行っている。

その理由として、「心が疲れている時に無理に動かすことの方が悪影響になることもある」と述べ、休ませることに対する罪悪感を和らげる意図があると説明。「休んでもいいんだよって親が認めてあげること自体が、子どもたちにとっては大きな安心材料になる」と語り、受容的な姿勢が子どもの心の安定につながるとした。

さらに、担任教師との情報共有の重要性や、可能であれば「親も一緒に休んでみる」ことも勧めている。「じゃあお母さんも休んじゃおー」と親が共に休むことで、子どもは「自分を責めなくてもいいんだ」「こういう時間も大切にしていいんだ」と感じることができるという。一緒に楽しい時間を過ごすことが、「心のエネルギーが満ちて」次の活力につながる可能性にも触れている。

また、すぎやま氏は「学校がすべてじゃない」という視点を持つことの重要性にも言及。学校以外にも、フリースクールや習い事など多様な学びの形が存在することを子どもに伝える意義を説明している。「逃げ道があるっていうだけで安心できるんです」と語り、自身が運営するオンラインフリースクールの事例として、「フリースクールに入ったことによって、逆に安心して結果的に学校に戻れるようになった子もすごい沢山いる」と紹介した。

動画の最後では、不登校初期に親が避けるべきNG行動として「気持ちを否定する」「脅す」「何もしない（放置する）」の3点を挙げている。特に、「親から否定された経験が多い子ほど不登校が長期化しやすい」「脅して学校に行かせるって、ムチでビシバシ叩いてるのと同じ」と警鐘を鳴らし、「見守りと何もしないのは違う」「尊重するのと放置するのは違う」と述べ、適切な関わり方の大切さを改めて強調した。