ブライダル業界関係者は必ず知っている「結婚式で絶対に損をしないテクニック」

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 長いコロナ禍がようやく終わり、日常生活を取り戻しつつある今、我慢していた結婚式の開催を計画している読者は多いだろう。だが、知識がなかったり、選択をあやまったりすると、せっかくの結婚式が台無しになってしまうことも……。そこで後悔しない結婚式を挙げる方法をブライダル業界に長年、携わるプロに聞いた。
◆値下げ交渉はすべきだが、あからさまな交渉はNG

「結婚式を挙げるにあたって一番多いのは、金銭トラブルです」と指摘するのは、東北エリアを中心に、歴史ある神社仏閣でのイベントや結婚式を展開する空地音ハーモニーの菊池美鷗氏。

「結婚式の見積もりは大幅にアップしがち。最初にしっかりと予算を伝えたうえで、高めに見積もりを出してもらった後、不要なものを削除していったほうが予算を抑えやすいです。

また、会場を決めて契約をする前に、全体の見積もりを出してもらうのも大事。契約をした後では値下げ交渉をするのが難しいですし、複数の会社に見積もりを出してもらえば、比較検討や値下げ交渉も行えます」

 ただし、あからさまな値下げ交渉は、ウェディングプランナーのモチベーションを下げてしまうので依頼者にとってもデメリットしかないとも。

「プランナーも人間なので、『どうしてもあなたにお願いしたい、この会場で結婚式を挙げたいんだけど、ちょっと予算が厳しいです』と交渉してくれたほうが、まだがんばろうという気持ちになりやすい。上から目線で交渉すると、結果的に断られてしまうケースもあると思います」

◆結婚式と披露宴で節約すべきポイントは?

 値下げ交渉をする場合、ケチるべきでないポイントもあるという。

「写真や動画の予算をケチって、親族や友人にカメラマンをお願いする方がいますが、仕上がりが微妙になりやすいです。写真や動画は一生残るものなので、プロのカメラマンにお願いしたほうが絶対にいい。プロのカメラマンなら、フォトショップなどで目尻や首のシワも消してくれますし、最終的な満足度が全然違ってきます」

 衣装をケチって失敗するのも結婚式のよくあるパターン。

「衣装にこだわらない夫婦の中には、メルカリなどで購入してすぐに転売するという方も。ですが、安物だと袖や丈が合っていないことが多いですし、衣装が薄くて下着が透けて見えることもあります。

レンタルの衣装でも、ケチってしまうと選べる数が少なかったり、縫製が雑なものが多かったりします。さらに、クリーニングに出していない衣装が出てくるなんてこともあるので、衣装もケチらないほうが賢明です」

◆値下げ交渉に最適なのは?

 一方で、値下げ交渉に最適なのがドリンク代や挙式スタイルだ。結婚式はフリードリンクが一般的だが、バイオーダーにすれば予算を大幅に抑えられる。

「披露宴のフリードリンク代は、3500〜4000円が一般的。ですが、4000円も飲む方はほとんどいません。私が調べてみたところ、1500円で収まっているケースがほとんどで、4000円を超えたのは1件しかありませんでした。

式場側はフリードリンクのほうが儲かるのでオススメすると思いますが、それを断って飲んだぶんだけ料金を支払うバイオーダーにすると予算を抑えられる可能性が高いはずです。

また、人前式を選べば、教会式や神前式よりも安く結婚式を挙げられます。人前式は、結婚の誓いを家族や友人などのゲストに証人となってもらう挙式スタイル。聖歌隊や奏者、牧師などの人件費がかからないので、安く挙げることができます」

◆ゼロ円挙式のワナも…

 菊池氏は「ゼロ円挙式の広告が最近増えてきました」と警鐘を鳴らす。

「ゼロ円挙式は、人前式がゼロ円でプレゼントされるキャンペーン。一見お得に見えますが、披露宴50人以上といった約束などがある。披露宴の値引きには一切応じてもらえないので、結果的にお得でない可能性も……。値引きの見せ方が違うだけで、ゼロ円挙式は避けたほうがいいでしょう」