スバル・レガシィ・アウトバックX-BREAK EX試乗 最新スバルが誇る「総合雪国性能」
雪を求めスバルを味わい尽くす旅
スバル車で1泊2日の旅をする。目的地はどこでもいいけれど、雪を絡めて撮影するという条件が付いている。
【画像】行く先も路面も選ばない【スバル・レガシィ・アウトバックX-BREAK EXの内外装を詳しく見る】 全52枚
今の季節、スバル車の性能をチェックするのであれば「雪道」は必ず含めたい要素といえるだろう。

スバル・レガシィ・アウトバックX-BREAK EXは、リミテッドEXに対し、よりアウトドアやオフロードテイストが強調された仕様。 村田研太郎
われわれはレガシィ・アウトバックをチョイスして、東北を目指すことにした。会津若松や喜多方といった街を訪ね、甲子温泉に泊まるプランだ。
アウトバックはレガシィ・ステーションワゴンのリフトアップ版的な成り立ちを持つ、おなじみのクロスオーバーSUVである。
都合6代目となる現行型は2021年に登場しているのだが、筆者はまだ試乗できていなかった。
プラットフォームは昨今のスバルの定石どおりSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)を採用。パワートレインは1.8Lの水平対向4気筒ターボ+リニアトロニック(CVT)の組み合わせで四輪を駆動する。
アウトバックはリミテッドEXとX-BREAK EXという2つのグレードで構成されており、われわれの旅のアシはX-BREAK EXの方。
リミテッドに比べオフロードを走るX-MODEの選択肢が多かったり、シートが撥水性の合皮だったりという、よりアウトドアでの使用に適したグレードといえる。
まじまじと見るアウトバックは思ったよりもボディが大きく、室内も広め。また普通のクルマの倍以上ある地上最低高のおかげで乗り降りも楽ちん、かつ視界も良好だ。
朝の都心の喧騒を抜け出し、東北道を北上した。
レーンキープの滑らかさは最高レベル
少し交通量が多めの東北道で最初に感動したのは最新のアイサイトだった。
筆者は輸入車に乗ることが多いのでACC(アダプティブクルーズコントロール)+レーンキープの当代最強はメルセデスかBMWだと思っている。

スバル・レガシィ・アウトバックX-BREAK EXに搭載されるスバル最新のアイサイトは、メルセデスやBMWを凌駕するほどの性能を有していると筆者。 村田研太郎
ところが、ことステアリングの緻密な修正具合に関してはアウトバックの方が上だ。しかも前走車がいなくなったような場合の再加速も実に滑らかに完遂する。
1.8Lターボというと、一瞬の遅れのあとでギューンと急加速するモデルもめずらしくないが、そのあたりの躾け方もさすが。信用できるADASはロングドライブのストレスを一気に取り去ってくれる。
ここ数日暖かい日が多かったせいか、肝心かなめの雪道にはなかなか出会えなかった。
そうなるととにかく標高を上げていくしかない。われわれが真っ白な路面にようやく出会えたのは那須岳ロープウェイの近辺だった。
日陰になる路面には固まった雪が残っているが、時おりアスファルトが露出している部分もあるワインディング。真冬の圧雪よりもよほど質の悪い春先の路面といえる。
そんな状況でもスタッドレスを履いたアウトバックの走りは安定していた。
前輪と後輪が交互に滑り、軌跡がズレたりするのだが、トラクションの戻りをしっかりと予測できるので舵角は一定のまま安心してドライブしていられる。
以前、雪国でスバルのセールスをしていた方が「皆さん指名買いしてくれるので特に説明の必要がないんです」と言っていたが、なるほど! と納得してしまった。
絶大な安心感=「総合雪国性能」
那須岳を降り、融雪剤で湿ったような路面を走り抜け、われわれは会津若松方面へ向かった。
のんびりと走る田舎道で印象的だったのは、基本的な走行性能の部分だった。

スバル・レガシィ・アウトバックX-BREAK EXは冬の旅の安心感=選択肢を増やしてくれる1台だ。 村田研太郎
ドイツ車の様にボディ剛性が主張してきたりエンジンのパワーやシフトのキレ味が突出していたりということはないのだが、だからといって不足に感じる部分もないのだ。
スタッドレスのせいでいくぶんアシがフワつくときもあるのだが、乗り心地は非常に優れている。
またAWDは絶えず四輪にしっかりトラクションが入っていることを感じさせてくれる性格で、これも安心感につながっている。
猪苗代湖のほとりの雪原で撮影していると、個人的には虚飾に見えて好きになれなかった黒い樹脂製のフェンダーリップやバンパー類がほどよく汚れて逞しく見えた。
リアの荷室は家族4人ほどで本気のアウトドア遊びに興じるのであれば心許なさそうだが、そういう場合は迷わずルーフキャリアをフルに活用するのが正しいのだろう。
甲子温泉に泊まった晩の天気は不安定で、時おり強い雪が降っていた。もし二駆のクルマでここに来ていたら、明日のことが気になりスマホで天気予報ばかり見ていたはずだが今回は心配いらない。
アウトバックは運転している時はもちろんのこと、走っていない時でも乗り手を安心させてくれる。
だから旅の予定が消極的なものに変わったりもしない。これもスバルらしい「総合雪国性能」の一部なのだと実感させられたのだった。
スバル・レガシィ・アウトバックX-BREAK EXのスペック
価格:414万7000円
全長:4870mm
全幅:1875mm
全高:1670mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費(WLTC):13.0km/L
車両重量:1955kg
エンジン形式:1795cc水平対向4気筒ターボ
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
最高出力:177ps/5200-5600rpm
最大トルク:30.6kg-m/1600-36000rpm
ギアボックス:CVT
駆動方式:四輪駆動
乗車定員:5名

スバル・レガシィ・アウトバックX-BREAK EX 村田研太郎
