アメリカ・アラバマ州で、Amazonの労働者による労働組合結成の動きが盛り上がりを見せる中、TwitterにAmazonの従業員を自称する人物のアカウントが開設されました。Amazonの素晴らしさや、労働組合の欠点などをツイートしているこのアカウントに対し、「自動生成された顔写真を使った偽のアカウントではないか」との疑惑の目が向けられています。

Amazon employees, bots or trolls? New Twitter bios emerge to speak out mostly against union effort - GeekWire

https://www.geekwire.com/2021/amazon-employees-bots-trolls-new-twitter-bios-emerge-speak-mostly-union-effort/

There's Something Fishy About Amazon's Anti-Union Twitter Army [Updated]

https://gizmodo.com/theres-something-fishy-about-amazons-anti-union-twitter-1846572212

Is This Alleged Amazon Employee On Twitter Fake?

https://www.dailydot.com/debug/fake-amazon-employee-twitter/

2021年3月27日に、Amazonの従業員だという人物がTwitterアカウントを作成しました。「Darla at GYR1」という名前に含まれている「GYR1」という文字列は、アラバマ州にあるAmazonのフルフィルメントセンターのことだと思われます。



Darla at GYR1は、新型コロナウイルスワクチンの接種を呼びかけるAmazonの公式広報アカウントのツイートを、「Amazonが私たちの安全を優先してくれているのを見ることができてとてもうれしいです」とハートマーク付きでリツイートしました。



その一方で、「労働組合の一番厄介なところは、会費の支払いを拒否できないことです。2人の子どもを持つシングルマザーの私は、ただでさえギリギリの生活をしているのに、組合はAmazonにやってきて私の給料の一部を払わせようとしています。まっぴらです!」と、労働組合に対して消極的な意見もツイートしています。



ニュースサイトのGizmodoは、Darla at GYR1の顔写真について「彼女の写真はほぼ間違いなく、AIで実在しない人の顔写真を生成するサイトGenerated Photosを使って作成されたものです」と指摘。実際に、Generated PhotosでDarla at GYR1とよく似た女性の写真を生成しており、少なくともプロフィール写真は実在しない人物のものだとの見方を示しました。



Amazonには、同社の倉庫で働く事の素晴らしさを伝えるボランティアの従業員に対し、有給休暇1日と50ドル(約5497円)分のAmazonギフトカードを支給する「FCアンバサダープログラム」があると報道されており、Amazonを擁護する「Twitter軍団」の存在はこれまでも何度か取り沙汰されたことがあります。

Amazonの広報担当者は、IT系ニュースサイトのGeekWireに対して「Darla at GYR1はAmazonのFCアンバサダーではありません。おそらく、Twitterの規約に反する偽アカウントだと思われるので、Twitterに調査と適切な対応措置を依頼しました」と述べて、Amazonの関与を否定しました。

また、ニューヨーク・タイムズ紙の記者であるカレン・ワイゼ氏はTwitterで「Amazonから、Darla at GYR1アカウントは偽物なので通報したと聞きました。ちなみに、AmazonのFCツイートはSprinklrというサービスを介して投稿されるのが普通ですが、Darla at GYR1のツイートはTwitter Web Appから投稿されています」と述べました。



GeekWireは、Darla at GYR1について「荒らしが組合をたたくために偽のアカウントを作っている可能性があります。もっとも、その正体がAmazonのファンなのか、単なる愉快犯なのかは分かりません」とコメントしました。