父親を殺害した26歳の男(画像は『New York Post 2020年4月16日付「Brooklyn man accused of killing dad claimed he ate him: sources」』のスクリーンショット)

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ニューヨークニューヨーク市で15日、26歳の男が父親を殺害し逮捕された。男は午前4時半頃に殺害現場となった家を出ると近くのベーグル店に出向き、居合わせた警察官に自らの犯行を明かしていた。凶悪な事件を数多く扱うNY市警察をも震撼させた異常な事件を、『amNY』『New York Post』などが伝えた。

事件はニューヨーク市ブルックリン区の静かな住宅街で起きた。逮捕されたのは無職のハレド・アーマッド(Khaled Ahmad、26歳)で、15日午前4時半頃に同区ダイカー・ハイツにあるベーグル店で朝食をとっていた2人の警察官に近づくと、こう打ち明けた。

「父親を殺して、遺体の一部を食べた。」

警察官は血だらけのハレドをその場で拘束し、すぐに自宅の捜査を開始。すでに意識や反応がなくなった状態の父親イマドさん(Imad、57)を発見した。イマドさんは身体に数か所の刺し傷があったうえ、両腕と頭の一部が切断されており、駆けつけた救急隊員によってその場で死亡が確認された。

ハレドは父親と一緒に自主隔離中で、犯行に使われた大型のキッチンナイフは自宅内で押収されている。殺人罪と武器の不法所持で逮捕されたハレドは保釈金なしで拘留されているが情緒不安定で、2月には家庭内のいざこざで少なくとも4度、自宅に警察官が駆けつけていた。またハレドは拘留後に「遺体の一部は食べていない」と供述を覆しており、現在は精神鑑定が行われているという。

この事件を受けて、ニューヨーク市警察に長く勤務する警察官の1人は「これまで経験した中で最も残忍な犯罪の1つ。父親の内臓の一部は取り出されており、未だ見つかっていない」と述べている。

イマドさんはクイーンズ地区にあるスーパーのオーナーで、近隣住民の1人は「イマドさんは、とてもいい人だった。こんなことが起こって信じられない」と述べているが、ある住民は「事件が起こった日は一晩中、叫び声が聞こえていた。いつものことなので放っておいた」と明かしている。

なおニューヨーク州では、新型コロナウイルスの感染拡大による外出禁止令が出てからもうすぐ5週間を迎える。閉鎖的な環境でのストレスや経済的な困窮が長く続くと虐待、薬物乱用、強盗、凶悪事件などが増加する傾向にあると言われるが、それを裏付けるかのように『New York Post』では、ニューヨーク市で14日午後から12時間以内にこの事件を含めて4件の殺人事件が発生したことを伝えている。

画像は『New York Post 2020年4月16日付「Brooklyn man accused of killing dad claimed he ate him: sources」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)