折り目は濃くなる?「Galaxy Fold」をメイン端末として1か月使ってみました
日本初のフォルダブルスマホ「Galaxy Fold SCV44」を発売日に購入してから1か月が経ちました。この間、おサイフケータイのためにiPhoneも持ち歩いてきましたが、基本的にメイン端末として本機を使い続けてきました。そこで今回は1ヵ月使い続けてきたうえでの個人的なGalaxy Foldの総括的なレビューをQ&A形式でお届けしたいと思います。

Q.Galaxy Foldは壊れやすい?

ディスプレイ自体の折り曲げ耐性、ヒンジ機構の耐久性については1ヵ月足らずじゃ正直よくわかりません。当然のことですが、いまのところ不具合に遭遇したことや、不安を感じたことはまったくないです。

基本的にいつもストレート状態で携帯し、利用時に広げて使用していますが、特に有機ELディスプレイの折り目が濃くなるような変化は確認できません。なお手前のムラは家具などの映り込みです

使い始めた当初、一番気にしていたのがメインディスプレイへのホコリ、チリなどの付着。そのままディスプレイを閉じると表面に傷がつくのを心配していたのですが、Galaxy Foldはディスプレイ同士が密着することはないんですよね。最初はペンケースに入れて携帯していましたが、いまは無造作に尻ポケットに突っ込んでいます。


購入して1週間ぐらいはペンケースに入れたうえで、尻ポケットに入れていました


ディスプレイ同士が密着することはないので、多少チリやホコリが付着しても、それを起因とした傷がつくことはないと思われます

耐衝撃性については、まだ一度も落としたことがないのでこちらもよくわかりません。閉じているときは通常のスマホと同等の耐衝撃性を備えているようにも思えますし、開いているときも意外とヒンジ機構が衝撃を和らげるかもしれないなーとも感じています。

とは言えちょっとした傷だけでも耐えられない私はSpigen製のケースを装着しています。カメラ部もしっかりガードしてくれるのでオススメです。


ヒンジが曲がることで衝撃を吸収してくれるかもというのは、楽観視しすぎでしょうか?


Spigen製のソフトケースを装着しています。Amazonでの販売価格は4632円(11月25日時点)とちょいお高め。auの保険に入っていれば5000円で修理できるので、どっちがお得か悩みどころです

Q.性能は?

最の高です。Galaxy Foldはプロセッサーに「Snapdragon 855」を採用し、メモリー(RAM)は12GB搭載しています。記事執筆時点(11月15日)の総合ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」のランキングで452267を記録し、第6位です。パフォーマンスに不満を感じたことはまったくありません。


同じくSnapdragon 855を搭載した機種のなかでも上位のスコアを記録しています。Snapdragon 855搭載機でGalaxy Foldを超えたのは「OnePlus 7 Pro」と「OnePlus 7」だけですね

カメラ画質も最高クラス。今回は他端末との比較写真は掲載しませんが、いま手元にあるスマホのなかで最も画質がいいなと感じています。ディスプレイ(ファインダー)が大きいので、撮影時にピントが合っているのか、ホワイトバランスが正しいのかなどを確認しやすいのも大きなメリットです。


Galaxy Foldで撮影


Galaxy Foldで撮影


ファインダーが大きいだけで、撮影が楽しくなるのは私だけですか?

Q.なにか設定変えた?

ホーム画面を中心に設定を変更しました。一番大きな変更点は、「ディスプレイ−ホーム画面−横画面モードを使用」でホーム画面で横画面モードを利用可能にしたこと。私は基本的に写真を横位置で撮影するんですね。またアプリを2画面表示する際にも横画面で利用しています。

「カメラを起動してから持ち替える」、「アプリをふたつ起動してから持ち替える」という動作に違和感が強かったので、ホーム画面で横画面モードを有効にしました。


なぜアプリは自動的に横画面になるのに、ホーム画面は「横画面モードを使用」がデフォルトで無効になっているのか不思議です

もうひとつ変更したのがナビゲーションバーの位置とボタンの順序。Galaxy Foldはおそらく片手で操作しやすいようにデフォルトではナビゲーションバーが右に寄せられているのですが、基本的に両手で使っている筆者にはかえって使いにくいです。

またサムスン端末は昔からナビゲーションバーのボタンの順序が逆になっていますが、これもほかの端末と交互に使っていると混乱します。というわけで以上2点を変更しました。


上がデフォルト、下がカスタマイズ後。ちなみにジェスチャーで操作する設定もありますが、画面の広いGalaxy Foldではナビゲーションバーを出しっぱなしにしたほうが操作性はよいと思います

最後は厳密には設定変更ではないですが、日本語入力システムとして「ATOK」をインストールしました。標準の「Galaxyキーボード」も悪くはないのですが、ATOKのほうが配列に慣れていますし、ボタンも大きいので押しやすいです。Galaxy Foldの画面サイズとATOKの相性は抜群で、長文メールの返信もまったく苦ではなくなりました。


左がGalaxyキーボード、右がATOK。Galaxyキーボードは左右分割した「スプリットキーボード」ではなく、「標準キーボード」でも利用可能です。それでも画面いっぱいにキーを配列したATOKのほうが個人的には断然使いやすいです

Q.3アプリ表示使っている?

あまり使っていません。個人的には、3つのアプリを同時に表示できることよりも、ひとつのアプリを大きく表示できることのほうがメリットは大きいです。具体的には、動画を見ながら、テキスト記事を読むような使い方は集中力の散漫な私には無理でした。radikoを聴きながら、気になる記事を探すぐらいならできますけども......。

唯一、複数アプリ表示を利用しているのがゲームのマッチング待ちをしているときです。ただしGalaxy Foldはふたつ目のアプリを操作すると、ひとつ目のアプリの動作が止まっちゃうんですよね。そのため定期的にマッチングが成立しているのか、ゲームがスタートしているのかチェックしなければなりません。パフォーマンスはあり余っているのですから、表示されているアプリがすべて動作するように仕様変更されることを強く望みます。


3アプリの表示は個人的にはドヤり用機能です


ゲーム開始までの待ち時間にFacebookなどをチェックしたりしますが、バックグラウンドに回ったアプリ(この場合PUBG)の表示は止まってしまうので、ゲーム開始までに忘れずに戻る必要があります。さもなければ「死」です

Q.満足している?

Galaxy Foldは最高のスマートフォンです。処理性能、カメラ画質、携帯性、画面サイズ、ディスプレイ画質などなど、どれをとっても最高級。満足度は非常に高いですよ! .....価格のことを忘れれば。

左から約7.3インチディスプレイのGalaxy Fold、約6.5インチ(21:9)のXperia 1、約6.5インチのiPhone 11 Pro Max。現在利用している6インチクラスのスマホとGalaxy Foldの画面サイズは圧倒的な差があり、ほかの端末を使うと画面狭いな、文字小さいなと感じるようになってしまいました

Galaxy Fold SCV44の価格は245,520円。そしていまなら(11月25日)、じゃんぱらで19万6000円で買い取っていただけます。「コレ売れば、Galaxy Note10+(11万8800円)とMavic Mini(4万6200円)とInsta360 GO(2万4241円)と、うまい棒を600本を買える!」と考えると、正直心がちょっと揺れてしまいます。

しかし、「すげー、俺、いま未来のスマホを使っている!!」的な満足度はハイパー高いですし、あっけなさを感じるほどフツーのスマホとして使える実用性を備えています。リセールバリューの高さも考慮に入れれば、できるだけ多くの方に使い勝手を試していただきたい注目端末であることは間違いありません。

■関連リンク
Galaxy Fold SCV44製品サイト



■お詫びと訂正

初出時記事末尾にて「うまい棒を6000本を買える!」と紹介していましたが正しくは「うまい棒を600本を買える!」でした。お詫びして訂正させて頂きます。