真っ赤なナポリタン、とろとろのオムライス、肉汁溢れるハンバーグ…。

幼い頃、レストランのショーケースに並ぶ食品サンプルを食い入るように見つめ、食べられるとなったら大喜びして口いっぱいに頬張った。

あの幸せの記憶は、脳裏に焼き付いている。

犹阿鳥劼虜寡瓦泙〞、こういう料理には何歳になっても心惹かれる。




具沢山で麺も極太!贅沢を極めた、これぞ懐かしのナポリタン
『レストラン・ケルン』の「ウインナーナポリタン」

今やオフィスビルが林立する虎ノ門にありながら、創業59年を迎える名店。

歴史を辿ればかつては五反田に店を構える料亭だったが、花街が消滅し、時代の変遷とともに洋食店へとシフトした。

人気メニューの「ウインナーナポリタン」¥980(ランチタイムはスープとサラダ付き)には、ウインナーと野菜のほか鶏肉も入っている。




これは、かつてラインナップにあった、「チキンのナポリタン」と「ウインナースパゲッティ」が合体したことで生まれた欲張りな一品だから。

味付けにはケチャップのほか、洋食店らしく自家製デミグラスソースも使うことで、コクや奥行きを加えている。

フライパンでしっかりと炒めて、麺と具材それぞれに味を行き渡らせる。



シンプルで居心地のいい空間で供される、オレンジ色に染まった2mmの太麺は食べごたえ十分。

添えられてくる粉チーズもたっぷりふりかけて頬張りたい。





新橋名物のオムライスは最高に端正!
『むさしや』の「オムライス」

人気の飲食店が数多く入っているニュー新橋ビルで、1、2を争う評判店がこちら。

店の前には、常に順番待ちの列が絶えない。

“ご飯”“スパゲッティ”“カレー”の3カテゴリで構成されているメニューの中で、不動の人気No.1を誇るのが、この「オムライス」¥750。

半数以上がオーダーするという。




創業は明治18年!もちろんその頃は洋食店ではなかったが、3代目店主の弟さんが『東京會舘』で修業を積んで戻ってきたことをきっかけに、十数年前から現在の業態に。

レシピは、チキン、玉ねぎ、グリーンピースが入ったケチャップライスを薄焼き卵でくるりと巻いたごくごくスタンダードなもの。

だが、重要なポイントはマーガリンやサラダ油ではなく、バターを使っていること。

価格高騰の折でも、これは譲れないポイントだという。

そんな挟持が、誰もが満足する味わいを守り続けているのだ。


胸ときめく、昭和の贅沢スイーツも!




昭和テイスト満載のデザートは、令和の今見ても、魅力的
『アマンド 六本木店』の「長寿卵のなめらかプリンアラモード」

六本木のランドマークとして不動の知名度を誇る『アマンド 六本木店』。

甘味と喫茶の店として創業し、実は店名の由来は“甘人(あまんど)”という説もあるだけに、昭和コンシャスなデザートに力を入れている。

「長寿卵のなめらかプリンアラモード」¥1,280(単品)は、器も盛り付けも“ザ・プリンアラモード”といった王道の趣。

敢えて固めに作った専用のプリンに、ストロベリーアイスクリーム、生クリーム、フルーツにウエハース、そして真っ赤なさくらんぼ!

子供の頃に憧れた、華やかな一品と久々の再会を。



「長寿卵のなめらかプリンアラモード」の提供は14:00以降。

1946年に新橋で創業。1949年に開店した有楽町店では、ブランドカラーのピンク色や、絵画や彫刻を飾ったゴージャスな店内が話題になった。

そして、現存する六本木店のオープンは1964年、東京オリンピックの年。

以来、六本木のランドマークとしてあまりにも有名だ。





オリジナリティある味に熱烈なファン多数のハンバーグ専門店
『AOI』の「ハンバーグライス」

そっとナイフを入れても、ほろりと崩れてしまうほど柔らかいハンバーグ。

その秘密は「生の状態だと肉より分量が多い」という玉ねぎにアリ。

計16時間じっくりと炒め、糖度40度に達する飴色玉ねぎにしてから粗挽きにした牛スネ肉と混ぜ合わせている。




炒め玉ねぎの割合が高く柔らかいタネ。成形時は、手の平でやさしく押さえるのがポイントだ。

そして、甘くて柔らかいハンバーグの味を引き立てるのが自慢の“激ウマ和風ソース”。

ニンニク、しょうが、りんごなど18種類の材料を独自配合したソースは、ハンバーグのみならず、ご飯も進む!



「ハンバーグライス」¥920のライスの大盛りが無料なのも嬉しい。

ちなみに店名は、“愛する人お腹いっぱい”の略。「お客さんにたっぷり食べてほしい」という意味だそう。