元メンバーの山口真帆さんのファンによる襲撃事件をきっかけに、その後の運営の度重なる不手際や、メンバーのSNSでの不用意な投稿などの騒動により、事実上の活動休止状態に陥っていたNGT48が、ようやく再始動するようだ。

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 8月1日にまずはメンバーのSNSが条件付きで解禁され、8月3日のTOKYO IDOL FESTIVAL2019において、早朝ではあるが久しぶりの公開ライブを行った。

 そのライブでは4000人のファンがNGTの復活を見守って盛り上がったという報道もある(実質はかなり少なかったし盛り上がってもいなかったという報告もある)。

 この活動休止期間の間、新支配人になった早川麻衣子氏は、Twitterと公式サイトで、今回の件を踏まえて、大きく7つの改善点を発表している。これは、

 (1)メンバーのセキュリティに関して (2)メンバーの送迎に関して (3)メンバーのファンとのつながり防止策について (4)メンバーのメンタルケアに関して (5)メンバーとのコミュニケーションの機会を増やすことについて (6)運営の意識改革について (7)今回の件における民事訴訟の報告など

 となっており、そのこと自体はもちろん必要なことである。

 さらに、山口さんや彼女とともにグループを卒業した長谷川玲奈さん、菅原りこさんも新しい事務所が決まり、それぞれ仕事が始まっており、再始動のタイミングとしては決して悪くはないと思うのだが、残念なことに、ネットを中心にこの再始動に関して、強い逆風が、さらに強くなってしまっているのが現状だ。

 様々な再発防止策は作り上げた。卒業したメンバーが活動を始めた。

 NGT運営にしてみれば、これ以上何があるのか??とでもいいたくなるかもしれないが、少なくとも記者個人の目から見れば、活動できずに苦しんでいるメンバーを人質にとって、問題の本質を微妙に隠しての姑息なスタートに見えてしまうのである。

 NGTのメンバーや運営の苦しい立場は充分に理解しているつもりではあるのだが、苦しいときこそ、起死回生の一発を狙うより、地道に「筋を通していく」ことが大切だ。

 「筋」とは、具体的には優先順位の問題になってくる。

 NGTは、新潟に密着したアイドルだったはずだ。県や市、あるいは地元スポンサーとの関係をきちんと修復してから、TIFのような全国規模のイベントに出るのならわかるが、ここがしたことは真逆の方法だ。

 「大イベントで4000人が集まったから復活だ。新潟県関係者はよく見ろ、世間とマスコミは我々の味方だ!」

 という態度は、あまりにも新潟をないがしろにするものではないだろうか?

 また今回、この問題を追及した新潟日報やNHK新潟といった地元マスコミは、決してNGT憎しで動いたのではなく、むしろクリーンで気持ちよく応援できるアイドルに戻ってほしいという思いから、厳しい追及をしたものである。

 ゴシップマスコミのような表面的な騒動を面白おかしく報道してそれで終わりという態度ではない。NGTの問題を自分たちの問題として、真摯に追求した地元マスコミをないがしろにすることは絶対に避けなければならない。

 むしろ、研究生を除くメンバー全員とスタッフは、新潟日報なり、NHK新潟なりに全員で事情説明と必要なら謝罪に行き、ホームからスタートするのが「筋」というものだろう。

 もちろん、どんなに筋を通したところで、もはやアンチ化してしまっている人間はNGTを叩き続けるだろうし、メンバーに心無い発言をぶつけるかもしれない。しかし、まだまだ「筋論」を通しさえすれば、それを評価するファンは少なくないはずだ。

 どうか運営には勇気をもって、まだ提出していない宿題(厄介と運営との癒着、前支配人や取締役からのパワハラの有無、事件を山口さんの勘違いと誘導しようとしたことへの謝罪など)を提出し、地元に根差した活動からの再スタートをお願いしたいと思う。